書評ブログ

『「低学歴国」ニッポン』

「イノベーションが常に求められる時代となり、新たな価値を生み出せる人材こそが必要になっている。」「岩盤のように変化を避ける教育界の体質が変わらない限り、時代にふさわしい人材は育たないー。」と述べている本があります。

 

本日紹介するのは、日本経済新聞社社会報道グループ(社会部)の教育担当チームが書いた、こちらの書籍です。

 

日本経済新聞社編『「低学歴国」ニッポン』(日経プレミアシリーズ)

 

この本は、2021年10月から2023年1月にかけ、日本経済新聞で掲載した連載企画「教育岩盤」第1~4部の記事をまとめ、大幅に加筆修正したものです。

 

 

本書は以下の4部構成から成っています。

 

1.変わらない日本の「学校」

2.いびつな日本の「学歴」問題

3.二極化する「入試」、形骸化する「偏差値」

4.「学校崩壊」避けるためにできること 

 

この本の冒頭で著者は、「教育問題に単純な正解はなく、それぞれの考え方が異なるのは当然だ。大事なのは『どのような人を育てるべきか』を考えることであり、それは『どのような社会をつくりたいか』を考えることにつながる。」と述べています。

 

 

本書の前半では、「変わらない日本の学校」について、以下のポイントを説明しています。

 

◆ 優等生は育ってもイノベーターは育たない

◆ 東大の秋入学も頓挫

◆ あまりにも高い教育界の参入障壁(=岩盤)

◆ 受験エリート・東大生の「霞が関離れ」の異変

 

 

この本の中盤では、「いびつな日本の学歴問題」について考察しています。主なポイントは次の通りです。

 

◆ 日本の博士号取得者が減り続けて世界との格差拡大

◆ 技術系新入社員の基礎知識不足

◆ 難関突破の条件は「学力」以上に、「親の経済力」

◆ 東大や理系大学に女子が少ない

 

 

本書の後半では、二極化する入試、形骸化する偏差値」および「学校崩壊避けるためにできること」について解説しています。主なポイントは以下の通り。

 

◆ 推薦入試で年内に生徒を囲い込む私大

◆ 日本の大学は、入るのも出るのも易しい

◆ 加熱する「医学部信仰」

◆ 入試日程に残る大学の「序列」

 

◆ 学校は「ブラック職場」で教員不足に

◆ 部活の消滅が招く子どもの体力低下

◆ 激増する不登校

◆ 消えゆく母校、統廃合も手詰まりに

 

 

あなたも本書を読んで、「低学歴国」ニッポンの実態をつかみ、改革を応援していきませんか。

 

 

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では、今日もハッピーな1日を!【3175日目】