「最小限のお金と物で生きることで、見えてくるものがある。」と提唱し、そんな「手ぶらで生きる」方法を紹介している本があります。
本日取り上げるのは、ミニマリストしぶこと、渋谷直人さんが書いた、こちらの新刊書籍です。
ミニマリスト しぶ『手ぶらで生きる。見栄と財布を捨てて、自由になる50の方法』(サンクチュアリ出版)
この本は、デイトレーダーの父、専業主婦の母、姉という裕福な4人家族でマキシマリストの家で育った著者が、父親の自己破産で「お金がない」状況へ転落し、苦しい生活の後に見つけた、「ミニマリズム」という考え方を実践する生活を紹介している書です。
本書は以下の6部構成から成っています。
1.暮らしを自由にする。
2.物を自由にする。
3.体を自由にする。
4.時間を自由にする。
5.思考を自由にする。
6.人間関係を自由にする。
この本の冒頭で著者は、ミニマリストの語源は、「ミニマル」(=最小限の)という意味を持つ言葉で、さらに元をたどると、ミニマリズムは「ミニマル・アート」という美術の分野から発達した概念だそうです。
分かりやすい例は、Apple 製品でしょう。リンゴのマークを強調するために、余分なデザインを極限までそぎ落としています。
つまり、ミニマリズムの本質は、ある1点を目立たせるために他をそぎ落とす「強調」にある、ということです。
著者のしぶさんは、「誰かが決めた、いい物」を消費するより、「自分が決めた、いい物」に囲まれて生活するほうがよっぽど心地いい、と述べています。
それはすなわち、「なににお金を使い、なにに使わないか」を決めることは、「自分にとって、なにが幸せか」を知ることなのです。
そぎ落すべき「無駄」は、以下の通り、お金や出費だけでなく、生活スタイルや思考、人付き合いまで、人生のあらゆる局面に及びます。
◆ マネ・ミニマリズム(お金)
◆ モノ・ミニマリズム(物)
◆ トキ・ミニマリズム(時間)
◆ ヒト・ミニマリズム(人間関係)
◆ コト・ミニマリズム(思考・行動)
以上のような考え方のもと、著者の職業は「ミニマリスト」で、ブログやSNSなどメディアを通して「ミニマリストの価値観を広める」ことを目的に事業を展開しています。
具体的には、見栄と財布を捨てて自由になる50の方法を、ミニマリストのライフスタイルとして紹介しています。私が共感できる印象深い方法を以下に挙げておきます。但し、共感はするが自分では実践できないものも含みます。
◆ 冷蔵庫は持たない
◆ テレビは持たない
◆ 月に7万円で生活する
◆ 通信費は5000円以下にする(=格安SIM&モバイルWiFi)
◆ 変動費よりも固定費を大きくする(=定額サービスの利用)
◆ 財布は持たない
◆ 「限定物」ではなく「定番物」を買う
◆ 「レンタル」「シェア」を使いこなす
◆ スマホは大型サイズを選ぶ
◆ 「出口戦略」を考えて増やす
◆ 消費する側から生産する側にまわる
◆ 「1日1食」で生活する
◆ 予防にお金をかける
◆ 「健康」がなによりの資産だと知る
◆ 自分の時間を幸せにしてくれるものを選ぶ
◆ 「物の消費=時間の消費」であると知る
◆ 「1点豪華主義」と「コンフォート原則」を守る
◆ 生活の水準を上げず、満足の水準を下げる
◆ 「物」ではなく「経験」を資産にする
◆ 物は少なく、「心の拠り所」は多く
とくに最後にある、人間関係に関する記述は感銘を受けます。人間関係だけは減らすのではなくを増やす、ということです。それは、リスクを最小限にするためです。
実はこれは人間関係に限った話ではない、と著者のしぶさんは言います。収入源、スキル、居場所などの「形のないもの」は、増やせば増やすほど、さまざまなリスクに対処可能になります。
投資の世界には「資産を守るなら分散投資、攻めるなら集中投資」というセオリーがありますが、人間関係は攻めより守り。ミニマリストは、ただ減らすだけではなく、増やすことも考えることは驚きでした。
「依存先」を増やすことが、「依存しない」ための唯一の道なのです。
あなたも本書を読んで、見栄や財布を手放して、自分の人生を取り戻すコツを身につけてみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を