「人の資質ではなく、人の気持ちや人と知との関係・つながりを変えることで、チームを活性化する方法」をテーマとして、具体的なノウハウを解説している本があります。
本日紹介するのは、日本ファシリテーション協会の堀公俊会長、加藤彰理事、加留部貴行理事の共著である、こちょらの書籍です。
堀公俊会長、加藤彰理事、加留部貴行『チーム・ビルディング 人と人を「つなぐ」技法』(日本経済新聞出版社)
この本は、次の2つの狙いをもって書かれました。
◆ 多くの人が「これなら私にも手軽に出来そうだ!」と思える具体的で身近な技法を紹介する
◆ 単なる技法の紹介ではなく、チーム・ビルディングを一連のプロセスとして提供する
本書は以下の5部構成から成っています。
1.【基礎編】 効果的なチームをつくるには
2.【準備編】「人組み」と「場づくり」がチームの決め手
3.【技術編】 すぐに使えるチームづくりの技法
4.【実践編】 チームづくりを促進させる
5.【熟達編】 チーム・ビルディングを極めるために
この本の冒頭で著者は、チーム・ビルディングとは、個人の集まりをできるだけ短時間に、しかも活性化したチームとして機能させるための技法だ、と述べています。
チームを率いるリーダーや会議・プロジェクトの進行を任されたファシリテーターには必須のスキルで、メンバー同士が枠組みを共有し、関係性を築いて協働意欲を高め、コミュニケーションしやすい環境を整えます。
まずチーム・ビルディングには、次の3つのメリットがあります。
1.フォーカシング: チームへの理解、意識、意欲の焦点を合わせる
2.モチベーション: メンバー1人ひとりのやる気
3.ダイナミズム: メンバー同士の相乗効果で1+1が3にも4にもできる
また、チーム・ビルディングには以下の4つのタイプ(場面)があります。
◆ 会議・ワークショップ
◆ プロジェクト
◆ 定常組織(部・課・・・)
◆ 委員会組織
また、チーム・ビルディングの4つの要素として、①活動の枠組み、②構成メンバー、③場(環境)、④関係性、があります。
その他、6つのレイアウト(①教室・スクール型、②コの字型、③島・アイランド型、④劇場・シアター型、⑤バズ型、⑥サークル・キャンプファイアー型)が紹介されています。
さらに、ファシリテーションやアイスブレイクなど、コミュニケーションの取り方が、写真や図をふんだんに使って解説されています。
とくに、印象的かつ有益なのが、「活性化されたチーム」を、「主体性」と「相互作用」の2軸で分けて解説している個所です。
メンバーが主体性を発揮し、相互作用(相乗効果・シナジー効果)が大きいチームは、「活性化されたチーム」となります。
主体性が大きくても相互作用が小さければ「バラバラなチーム」になりますし、相互作用が大きくても主体性が小さければ「安定感のないチーム」になってしまします。
そもそも、主体性も相互作用も小さなチームは、「形だけのチーム」と言えるでしょう。
この本の巻末には、別冊として、「アイスブレイク&チーム・ビルディング・エクササイズ周120」が附属されていて、実践で使えて便利です。
あなたも本書を読んで、チーム・ビルディングの技術を磨いてみませんか。
速読法・多読法が身につくレポート 『年間300冊読むビジネス力アップ読書法「17の秘訣」』 を無料で差し上げます。ご請求はこちらをクリックしてください!
https://jun-ohsugi.com/muryou-report
では、今日もハッピーな1日を