「日本政治は、ここからどう変わるのか」― その分岐点を読み解くための一冊です。

本日紹介するのは、東京都立大学(現:首都大学東京)経済学部卒業。外資系IT企業ノーテルをはじめNEC、日本IBMなど を経て2008年に中小企業診断士として独立、三橋貴明診断士事務所を設立、現在は、作家・経済評論家、中小企業診断士としても活躍する三橋貴明さんほかへのインタビューから成る、こちらの書籍です。


三橋貴明ほか『日本初の女性宰相 高市早苗研究』(宝島新書)

10月21日、高市早苗 政権が誕生しました。維新の閣外協力を得ての政権発足という特殊な条件のもと、衆議院の定数削減、年明けの総選挙、そして通常国会・臨時国会での政策の方向性など、日本政治は一気に「動く局面」に入っています。

本書は、そうした高市政権の誕生が持つ意味と、これからの日本政治・経済・外交・安全保障がどこへ向かうのかを、各分野の識者へのインタビューを通して多角的に検証した一冊です。人物論から経済政策、外交・安保、ジェンダー視点、そして政権運営の持続性まで、「高市政権」を一方向からではなく、立体的に理解できる構成になっています。

本書は、以下の6部構成から成っています。

1.高市早苗の素顔(山田宏)

2.「責任ある積極財政」の真実(三橋貴明

3.高市外交の深層(山上信吾)

4.女性宰相の光と影(三浦瑠麗

5.高市政権の国防を問う(田母神俊雄

6.長期政権の可能性(岸博幸)

 

本書の前半では、これまでメディアで断片的に語られてきた「高市早苗という政治家の実像」に迫ります。単なる人物礼賛でも批判でもなく、冷静に「政治家・高市早苗」を描いている点が印象的です。主なポイントは以下の通りです。

◆ 保守政治家としての思想形成と原点

◆ 官僚・政党内での立ち位置と評価

◆ 強い言葉の裏にある政治的合理性

◆ なぜ今、このタイミングで首相になったのか

◆ 周囲の政治家・国民からどう見られているのか

 

この本の中盤では、高市政権の政策的な核心が掘り下げられます。とくに経済政策については、積極財政を掲げる意味とリスクの両面が語られ、賛否が分かれる論点を整理するのに非常に役立ちます。主なポイントは次の通り。

◆「責任ある積極財政」とは何か

◆ 物価対策・経済対策は本当に実行されるのか

◆ 日米同盟を軸にした外交戦略の現実性

◆ 外国人政策をどう位置づけているのか

◆ 官僚機構・既存政治との摩擦の可能性

 

本書の後半では、「日本初の女性宰相」という歴史的側面にも光が当てられます。ジェンダーの視点とリアルな政治権力の問題が交差し、理想論では語れない「現実の政治」が浮かび上がってきます。主なポイントは以下の通りです。

◆ 女性首相であることがもたらす期待と負担

◆ メディア報道に潜むダブルスタンダード

◆ 国防・安全保障における覚悟と現実

◆ 支持基盤はどこまで広がるのか

◆ 高市政権は短命か、長期政権か

 

本書を読んで感じるのは、高市政権は「是か非か」で語る対象ではなく、これからの日本の進路を考えるための材料だということ。支持するにせよ、批判するにせよ、まずは何が起きていて、何が争点なのかを冷静に把握することが不可欠です。

その意味で本書は、ニュースを一段深く理解したい人、これからの日本政治を自分の頭で考えたい人にとって、良質な “政治の補助線” となる一冊だと思います。

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では、今日もハッピーな1日を!【3988日目】