書評ブログ

『多動力』

「すべての産業が水平分業型モデルとなり、タテの壁が溶けていく。こうした時代には、各業界を軽やかに越えていく越境者が求められ、越境者に最も必要な能力が “ 多動力 ” だ。」と提唱している本があります。

 

本日紹介するのは、元ライブドアCEOで、刑務所への収監経験もある堀江貴文さんが書いた、こちらの新刊書籍です。

 

堀江貴文『多動力』(幻冬舎文庫)

 

この本は、全産業の「タテの壁」が溶けた、この時代の必須スキルとして、何万の仕事を同時に動かす「究極の力」である「多動力」について、著者が渾身の力を込めて書いたものです。

 

 

本書は以下の8部構成から成っています。

 

1.一つの仕事をコツコツやる時代は終わった

2.バカ真面目の洗脳を解け

3.サルのようにハマり、鳩のように飽きよ

4.「自分の時間」を取り戻そう

 

5.自分の分身に働かせる裏技

6.世界最速仕事術

7.最強メンタルの育て方

8.人生に目的なんていらない

 

この本の冒頭で著者は、「一つの仕事をコツコツする時代は終わった」と述べていて、「あなたに肩書きはいくつあるだろうか?」と問いかけています。

 

 

本書によれば、インターネットの出現によって、あらゆる業界のタテの壁が溶けてなくなったので、フラットに開かれた時代では、業界の枠を飛び越えられる「越境者」にチャンスが来る、と提唱しています。

 

著者がツイッターで「寿司職人が何年も修業するのはバカ」と投稿して大炎上した事件を引き合いに出して、「あなたの貴重な時間を情報を得るために使ってはいけない」と説き、オープンイノベーションで「情報」それ自体に価値はないことを著者は主張しています。

 

但し、「石の上にも三年」を否定しながらも、元リクルートで民間人初の公立中学校校長となった藤原和博さんが提唱する、1万時間をかけて1つの専門家になることを3回繰り返し、「3つのスキル」を組み合わせることで、「100万分の1の存在」になることは推奨しています。

 

 

これは私も以前から全く同感で、人生100年時代では、オンリーワンの存在になって「生涯現役」で稼ぐ人材にならなければ幸せな人生を送ることは難しい、と思っています。

 

例えば、NewsPicks佐々木紀彦編集長のケースを紹介し、「記者×編集者×ビジネス開拓」という3足のワラジは、新しいメディアを立ち上げる会社にとては喉から手が出るほど欲しい人材、と述べています。

 

この後本書では、ホリエモン節が炸裂していて、真剣に一つのビジネスに取り組み、極めようとしている人にとっては、神経を逆なでするような過激発言が続いています。

 

私もすべてに共感できるわけではありませんが、敢えて反発を引き出して、自らを目立たせる手法のブランディングは参考になるため、以下にインパクトのある「過激発言」を紹介します。

 

◆ ベストセラーはコピペ本

◆ 手作り弁当より冷凍食品のほうがうまい

◆ 見切り発車は成功のもと

◆ 飽きっぽい人ほど成功する

 

◆ 経費精算を自分でやるサラリーマンは出世しない

◆ 電話は一方的に人の時間を奪うもので、そういう人とは付きあわない

◆ 大事な会議でスマホをいじる勇気を持て

◆ 自分の分身に仕事をさせるには「原液」を作ること

 

◆ 教養なき者は奴隷になる

◆ できる人は「質問力」が高い

◆ 99%の会議はいらない

◆ すべての仕事はスマホでできる

 

◆ 仕事の速さはリズムで決まる

◆ 仕事の質は睡眠で決まる

◆ 恥をかいた分だけ自由になれる

◆ 人生に目的なんていらない

◆ ハワイに別荘なんて持つな

 

最後の2つだけは、私は共感できませんが、あとは本書の中味を読めば納得できる「過激発言」です。

 

 

あなたもこの本を読んで、インターネット時代に求められる、同時に多くの仕事を動かす「多動力」を身につけてみませんか。

 

 

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では、今日もハッピーな1日を