「現代は『正解のない世界』である。」「この本の役割は、『正解なき世界を生き延びる方法』を皆さんと一緒に考えていくことだ。」と述べている本があります。
本日紹介するのは、慶應義塾大学を卒業後、住友銀行(現三井住友銀行)に入行、企業買収ファンドのパイオニアであるアドバンテッジパートナーズを経て、英国オクスフォード大学経営大学院(MBA)修了、現在は独立して株式会社ココナラ代表取締役の南章行さんが書いた、こちらの書籍です。
南章行『好きなことしか本気になれない。人生100年時代のサバイバル仕事術』(ディスカヴァートゥエンティワン)
この本は、かつてないほど未来の見通しが立てにくい不安だらけのこの現代において、「キャリアアップ」ではなく「ストーリー」を生きるというのが、「正解なき世界を生き延びる方法」のキーワードと提唱している書です。
本書は以下の6部構成からなっています。
1.はじめに 現代は「正解のない世界である」 キャリアじゃない。自分のストーリーを生きる
2.人生100年時代、確実に変化すること
3.成長は意思決定の数に比例する
4.セルフリーダーシップで動き続ける
5.自分のストーリーで生きていく
6.おわりに 「ココナラ」の使命と野望
この本の冒頭で著者は、未来予測はいらないが、「確実に変わること」「自分に影響がある変化」だけはきっちりと押さえておきたい、と述べていて、そのために必要なのが次の2点です。
◆ すでにわかっている事実を押さえる
◆ 厳密にに考えるまでもない、ざっくりと予測がつく「当たり前の未来図」を念頭に置いて自分の今後を考える
事実を押さえるとは、情報を「自分事」として考え、咀嚼し、それに対応することです。
例えば、少子高齢化は40年前から始まっています。また、人生100年時代が来ることも、かなり前から気が付くはずです。
そうした問題意識の中で本書では、さまざまな呼びかけや提言を記していますが、私が共感し、大事なポイントだと感じる点を以下に挙げておきます。
◆ 自分が好きで自分に合っている生き方、働き方でなければ長くは続かない
◆ 80歳まで働ける「スキル」とはなんだろう、と考える
◆ 人口が減り、長く働く時代になる
◆「個人の力」の三大要素は、➀複数のスキル、②自分の価値観を持つこと、③セルフリーダーシップ(自ら目標・実行・評価)の3つ
◆ 知的財産をつくる「一人読書合宿」
◆ 成長は意思決定の数に比例する
◆ 意思決定は価値観で行う
◆ ハーバードビジネススクールの学習フレームワーク改革(➀Knowing=知識、②Doing=実行・経験、③Being=自分の価値観・信念)を活用
◆ 人生100年時代に必要な「ソフトスキル」を磨く
◆「ハブ」になってコミュニティーをスケールする
◆ スキルを貸してもらいたいなら、スタートは自分から貢献すること
◆ アウトプット勉強会で人的資産をつくる
◆ セルフリーダーシップはプロセスで、自分で目標を定め、実行して達成し、自分で評価すること
◆ 人生に「段取り」はいらない、偶発的計画性を持つ
◆ マネジメントで一番大事なのはモチベーション
◆ 働く理由は、➀自己実現と②社会実現の2つ
この本の最後で著者は、「自分のストーリーで生きていく」ことを提唱しています。
著者によれば、すべてのプランは自分の意思決定と偶然で決まっていきます。そして、人の役に立てれば、世界のどこでもサバイブできる、ということです。
また、拙著『定年後不安 人生100年時代の生き方』(角川新書)を併せて読んでいただければ、人生100年時代に「自分が主役の人生」を生きることがより深く理解できるのでお薦めです。
あなたも本書を読んで、好きなことを軸に「ストーリーで生きる」ことを実践してみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!