書評ブログ

『すべての教育は「洗脳」である 21世紀の脱・学校論』

「学校とは本来、国家に従順な国民の養成機関だった。学校はいらない。」と提唱している本があります。

 

 

本日紹介するのは、元ライブドア社長で、証券取引法違反で逮捕・収監され、現在は仮釈放されて、SNS株式会社ファウンダーとして活躍するホリエモンこと堀江貴文さんが書いた、こちらの新刊新書です。

 

 

堀江貴文『すべての教育は「洗脳」である 21世紀の脱・学校論』(光文社新書)

 

 

この本は、インターネットの発達で国境を無視した自由な交流が可能になった現代、国家は名実ともに「虚構の共同体」に成り下がった、と述べる著者が、新しい教育論を提唱しているものです。

 

 

 

本書は以下の6部構成から成っています。

 

 

1.「何かしたい」けど「今はできない」人たち

 

2.学校は国策「洗脳機関」である

 

3.G人材とL人材

 

4.学び戸は「没頭」である

 

5.三つの「タグ」で自分の価値を上げよ!

 

6.会社は今すぐ辞められる

 

 

本書の冒頭で著者は、「もはや義務教育で学ぶ常識は害悪でしかなく、学校の敷いたレールに乗り続けては “ やりたいこと ” も “ 幸せ ” も見つからない。」と説いています。

 

 

本書によれば、学校は、そこに通う人間を、とにかく「規格」どおりに仕上げようとする、と言います。つまり、大量生産を可能とした工場で、我慢強く働く「使いやすい労働者」を大量に生み出すための「洗脳機関」が学校だ、ということです。

 

 

また、本書で提唱している教育論で、興味深いのは、国民国家(N)という幻想が崩壊する中で、今後の人々は、生き方、考え方、働き方において、次の二つの方向に分かれていく、と予測していることです。

 

 

1.G人材; 世界規模(グローバル)を行動範囲とし、自分のやりたいことをフットワーク軽く行う希少性の高い人材

 

2.L人材; N人材から解き放たれていなくて地元を離れようとせず、仲間との絆を大切にする人材

 

 

インターネット登場後の世界において、人生の豊かさを左右するのは、情報やモノを「どれだけストックしているか」ではない、と本書では言います。

 

 

つまり、「必要なものにはすぐアクセスできる」と知っていることが、人生の豊かさを左右する、というのが著者の主張です。

 

 

次に、インドが長らく経済成長から取り残されていたのは、カースト制度により親の職業を世襲せざるを得なかったからだが、インターネットの登場がその構造に風穴を開けたため、IT産業による急速な経済成長が実現した、と著者は言います。

 

 

低いカーストの人間が政治家になることは許さないが、20世紀になって初めて登場したIT産業に関わることは許すため、英語が堪能で数理能力に長けたインドの若者たちは、欧米企業のアウトソーシング先となるべく、IT産業に殺到した、ということです。

 

 

本書の最後にも興味深い主張が書かれていて、「会社勤めを軸とした人生設計をやめればいい」と提唱しています。

 

 

つまり、「老後の楽しみのために苦しい会社勤めに耐える」という考え方を捨て、「楽しく続けられる好きな仕事を、やる気が尽きない限り続ける」という生き方にシフトすればいい、と本書では述べています。

 

 

そうすれば、「ワーク・ライフ・バランス」なんて気にする必要もないし、「定年に備える」必要もない、ということです。

 

 

あなたも本書を読んで、著者のような「仕事を遊び倒す人生」「遊ぶ」「働く」「学ぶ」を同化させた、三位一体型の人生をめざしてみませんか。

 

 

 

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では、今日もハッピーな1日を

 

 

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