「もう相続は富裕層だけの話ではありません。私がよく言うのは『大手企業に勤めていた人で首都圏に戸建て住宅があり、預貯金が2000万円以上の人は、相続税を意識してくださいね』ということです。」と述べている本があります。
本日紹介するのは、1951年生まれ、慶應義塾大学経済学部卒業、アーサーアンダーセン会計事務所を経て、1980年より税理士法人レガシィ代表社員税理士、公認会計士、宅地建物取引士、CFPの天野隆さんが書いた、こちらの書籍です。
天野隆『相続は怖い』(SB新書)
この本は、日ごろから相続を専門に扱っている著者の税理士法人が、困っている人のお役に立つために、税務署が決して教えてくれない相続の裏ワザ、納税者として気をつけたいことや、税務調査に対して知悉した税理士はこんなふうに対処するといったノウハウについて書いた本です。
本書は以下の6部構成から成っています。
1.役所は何も言わずにあなたを見ている
2.役所が教えてくれない税務調査の勘所
3.役所が教えてくれない不動産の評価
4.役所が教えてくれない生前対策と相続の極意
5.役所が教えてくれないモメないための極意
6.役所が教えてくれない相続の未来
この本の冒頭で著者は、「相続税の税務調査率はダントツに高くなっています。」と述べています。
本書の前半では、「役所は何も言わずにあなたを見ている」および「役所が教えてくれない税務調査の勘所」について以下のポイントを説明しています。
◆ 相続税を取るための視点が存在している
◆ 遺産分割でもめても役所は助けてくれない
◆ ウソ、ごまかしの利かない税務調査
◆ 名義預金は税務署にとって最も見つけやすいもの
◆ 不動産の評価減はほとんど指摘がない
この本の中盤では、「役所が教えてくれない不動産の評価」および「役所が教えてくれない生前対策と相続の極意」について解説しています。主なポイントは次の通りです。
◆ 建物の評価は固定資産税評価なので安い
◆ 税務調査に対しては、文書で意見を出すのが有効
◆ 暦年贈与の相続財産への加算期間が3年から7年へ
◆ 税制改正を早めに知ると良いことがある
◆ 遺産分割がもめると税法上損なことばかり
本書の後半では、「役所が教えてくれないモメないための極意」および「役所が教えてくれない相続の未来」ついて説明しています。主なポイントは以下の通り。
◆ 相続の3つの極意:①モメない、②節税、③財源
◆ 地位財には課税するが、非地位財には課税しない
◆ 相続でモメると土地の登記もできず、地面師に狙われるハメに
◆ 兄弟姉妹の数が減ってくる
◆ デジタル資産が増えてくる
この本の締めくくりとして著者は、「自分たちのこれからの生活を支えるものとして、物質的・金銭的資産も重要ですが、そこから少し離れて『目に見えない資産』について思いを巡らせることのほうが、人生をより豊かに生きる糧となるように思います。」と述べています。
あなたも本書を読んで、税務署とモメずに賢く相続するノウハウを学び、豊かな人生を過ごしていきませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!【3398日目】