これまであまり語られることになかったソフトバンクグループ代表・孫正義の経営者としての本質を解明している本があります。
本日紹介するのは、日本経済新聞記者の杉本貴司さんが書いた、こちらの書籍です。
杉本貴司『孫正義300年王国への野望』(日本経済新聞出版社)
この本は、1代で売上10兆円のソフトバンクグループを作り上げた経営者として孫正義代表が行ってきた巨額買収、後継者との別れ、規制への挑戦、裏切り、内部分裂などの「舞台裏」に迫り、真実を炙り出している書です。
本書は以下の13部構成から成っています。
1.恩人
2.再起動-世界が驚いた巨額買収、そして「後継者」との別れ
3.300年王国-理解されない「異次元経営」の深層
4.旗揚げ-創業・目指すはロックフェラー
5.危機-生命の危機、裏切り、内部分裂
6.ストリートファイター-集う一騎当千の「同志」たち
7.桶狭間-ブロードバンドで巨大NTTに挑戦状
8.ラストチャンス-沈み行く「泥船」、携帯・起死回生の一手
9.ヤフー族-知られざる「爆速」改革の真実
10.国難-経済危機と大震災、「社長辞任宣言」の胸中
11.コロンブス-悲願の米国進出とスプリント改革
12.タロウーロボット参入に秘めた狙い
13.脱藩-破壊者の原点
この本の冒頭で著者は、佐々木正(ロケット・ササキ)元シャープ副社長の99歳の誕生日(数えで100歳)を祝う東京・元赤坂の老舗洋食レストラン「東洋軒」での会食の様子を描写しています。
佐々木氏は、若き日の孫正義の恩人でもあり、創業者でありながらアップルを追われた若き日のスティーブ・ジョブズに「共創」というコンセプトをアドバイスした恩人でもあります。
孫正義の経営はM&Aが主軸で、英国アーム社の買収はその象徴です。アームは半導体チップは一切作らず、回路設計だけに特化して、知的財産のライセンス料を得るというビジネスモデル。
それが、孫正義が言う「プラットフォーマー」で、ある時点から独占できるプラットフォームになる会社、ということです。
スマートフォンの9割にアーム社設計の半導体が使われ、今後の I o T(インターネット・オブ・シングス)では、主導権を握る会社と言われています。
そして興味深いのは、英ボーダフォンや米スプリントを買収する前から、孫正義はアップルのジョブズがモバイル・インターネット時代を制する最強のマシンを作り上げ、そしてその携帯マシンのプラットフォームを握るのが、低消費電力技術を持つアーム社と睨んでいたことです。
しかも、アーム買収の10年も前のジョブズとの面会で思い付いたということなので、先を読むスケールが違います。
この本を読むと、孫社長の経営者としての大きさを実感できます。とくに買収などの、ここぞという時のトップ交渉や、意思決定のスピードには感動します。
本書ではこの後、創業以来のソフトバンクの数々の転機における経営者としての孫社長の判断やその経緯が描かれていて参考になります。
また、ビル・ゲイツをはじめ、世界の著名な経営者との交流にも驚かされます。
あなたも本書を読んで、「300年王国」を作り上げつつある孫正義の経営者としての本質を学んでみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を