書評ブログ

『死ぬまで、努力 いくつになっても「伸びしろ」はある』

「『人間は死ぬまで努力だ!』と、私はいろいろなところで話してきました。それは、努力なくしては現状維持をすることすら、あり得ないからです。」と述べている本があります。

 

 

本日紹介するのは、1939年愛知県生まれ、名古屋大学法学部卒業後、伊藤忠商事へ入社、1998年社長、2004年に会長に就任、中華人民共和国特命全権大使を歴任、現在は公益社団法人日本中国友好協会会長、一般社団法人グローバルビジネス学会会長、福井県立大学客員教授、伊藤忠商事名誉理事丹羽宇一郎さんが書いた、こちらの書籍です。

 

丹羽宇一郎『死ぬまで、努力 いくつになっても「伸びしろ」はある』(NHK出版新書)

 

 

この本は、「これがベストの判断、行動だ」と信じて常に全力で取り組むことができていれば、それがどういう結果であれ、後悔しないで生きることができるという視点から、仕事を含めた人生との向き合い方について記した書です。

 

 

本書は以下の6部構成から成っています。

 

1.「心の成長」に終わりはない

2.人はこうして生き延びる

3.働き方改革、かくあるべし

4.「Do your best everyday !」ー日々後悔なし

5.「清・正・美」ー若い世代の諸君へ

6.「心」に夢を!

 

 

この本の冒頭で著者は、「人は何のために生き、何のために仕事をし、幸せになろうとするのでしょうか。私たちは、いつも答えのないまま、将来への不安を日々感じながら、自分の心と自分の生き方に自信を持てない生活を送っています。」と述べています。

 

 

本書の前半では、「心の成長に終わりはない」および人はこうして生き延びる」をテーマに、以下のポイントを説明しています。

 

◆ 自分の評価が甘くなる「くれない症候群」

◆ ギブを優先して行動すると人生は変わる

◆ 人間の能力開花には「努力の差」が関係する

◆「DNAのランプに灯りが点る瞬間」がある

◆ 部下に人間として接する

 

 

この本の中盤では、働き方改革、かくあるべし」および「Do your best everyday !ー日々後悔なし」について考察しています。主なポイントは次の通りです。

 

◆ 非正規雇用は「長く働けないこと」が最大の問題

◆ 人を育てることを怠る企業に未来はない

◆「働き方改革関連法」は仕事を悪と考えている

◆ アメリカ人も日本人以上に働いている

◆「経営者の論理」より「働く側の論理」を優先すべき

 

◆「定年」という概念はなくなりつつある

◆ 仕事の喜びとは「無形の幸せ」にある

◆ 毎日釣りやゴルフをやっていたら必ず飽きる

◆「Do your best everyday !」

◆ 自分の心や正義に忠実に生きることが幸せ

 

 

本書の後半では、「清・正・美ー若い世代の諸君へ」および「心に夢を!」について解説しています。主なポイントは以下の通り。

 

◆ SNSの「いいね」は同調圧力

◆ リアルな社会にも「沈黙」が広がっている

◆ 日本人は「茹でガエル」から「茹で人間」へ

◆ いじめや引きこもりの原因は「大人たちの劣化」

 

◆「経営者の論理」が優先されるダメ社会

◆ 日本人に足りない部分、かけている部分がある

◆ AI技術が進歩しても、人間の「心」を持つことはできない

◆「心」を磨くには努力しかない 

 

 

この本の締めくくりとして著者は、「世界幸福度報告」で日本の順位が下がり続けているのは、「社会の寛容さ」「社会的支援の充実ぶり」「人生の選択の自由度」が先進国の中でかなり低いことが原因、と述べています。

 

 

あなたも本書を読んで、定年後の幸せや「人生の集大成」に向けて何をすべきかを考え、「死ぬまで努力」を実践してみませんか。

 

 

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では、今日もハッピーな1日を!【2968日目】