「すべてのシニアをインターネットでつなげる I o S 」という理念を伝えている本があります。
本日紹介するのは、1936年下関生まれ、慶應義塾大学工学部卒業後、旭化成に入社し、グループ会社役員を務めたのち、独立してインターネットビジネスを展開、現在は一般社団法人アイオーシニアズジャパン代表理事の牧 壮さんが書いた、こちらの書籍です。
牧 壮『シニアよ、インターネットでつながろう!』(カナリアコユニケーションズ)
この本は、2017年12月に81歳で起業した著者が、「すべてのシニアをインターネットでつなぐ」という理念で、一般社団法人アイオーシニアズジャパンを立ち上げ、「I o S(= Internet of Seniors)」を世界に広め、まだインターネットにつながっていないシニアの皆さんが「I o S」の世界に足を踏み入れるための指南書として書かれました。
本書は以下の10部構成から成っています。
1.シニアにこそインターネットが役立ちます
2.もうシニアたちはつながって楽しんでいます
3.ITやインターネットは認知症にも役立ちます
4.実際にインターネットを使ってみましょう
5.ビジネスを始めたいシニアへのおすすめアイテム
6.シニアにおすすめしたいインターネットサイト活用法
7.「怖い」を払拭! インターネットを安全に使いましょう
8.デジタル資産も終活が必要です
9.これからシニアの生きる世界はどうなる
10.「一般社団法人アイオーシニアズジャパン」とその活動
この本の冒頭で著者は、定年退職後にマレーシアのペナン島で移住して、インターネットを使ってのシニアビジネスへ挑戦した経験を語っています。
そして、100歳でSNSに挑戦した故・日野原重明先生との交流や、日本の超高齢社会と情報化社会に急激に進んだ現状を解説しています。
著者の結論は、年齢とともに狭くなっていくシニアの世界を大きく広げるのにインターネットはとても有効なツールだ、ということです。
そもそもシニアがデジタルに弱いデジタルデバイドになってしまうのは、次の4つの要因がある、と著者は言います。
◆ 先入観
◆ 最初のとっかかりがつかめないこと
◆ 途中の挫折
◆ 身内の言葉
続いて、実際にインターネットで孤立を解消し、多くの人と繋がって活躍するシニアの方々を紹介しています。
また、インターネットの活用に関して、以下のようなメリットや活用法などを著者の経験から述べていて参考になります。
◆ 認知症にならない
◆ 認知症の人の日常生活サポート
◆ SNSによる交流
◆ ビジネスに活用
◆ ニュース、防災情報で生活の安全を守る
◆ 生涯学習
さらに、インターネットのセキュリティなどリスク管理について留意点をまとめ、デジタル資産の整理についても記しています。
デジタル資産としては、年に1回、以下のようなリストを紙に書いて、それぞれIDやパスワードをまとめておく、ということです。
◆ スマートフォン
◆ パソコン
◆ インターネット銀行
◆ 証券などインターネットの金融サービス
◆ SNS(Facebook、Twitterなど)
◆ ブログ
この本の最後で、人生100年時代になり、シニアがつながることの大切さが理解されるようになってきた、と著者は述べています。
そして、I o S は以下のようなことができる「すべてのシニアがインターネットでつながった新しい社会」を目指している、と紹介されています。
◆ シニアが社会貢献して「社会を支えるシニア」になる
◆ 社会から孤立しない・孤独にならないシニアになる
◆ 若者もシニアも、世代を越えて新しい友人になれる
◆ 遠く離れていても、地域を越えてたくさんの仲間と交流できる
◆ インターネットで広い世界に接し、シニアの向学心や好奇心を高められる
◆ 年齢とともに失われていく身体の機能をIT技術でフォローできる
この本は、すべてのシニアがインターネットにつながるための入門ガイドになる書で、ぜひお薦めしたい一冊です。
あなたも本書を読んで、シニアライフを楽しく充実したものにするインターネットの更なる活用を考えてみませんか。
速読法・多読法が身につくレポート 『年間300冊ビジネス書速読法「7つのポイント」』 (定価 9,990円)を、こちらのサイトにて販売しています。
https://tsuku2.jp/storeDetail.php?scd=0000049956
2018年11月11日に発刊された大杉潤のメルマガ『ビジネス書10000冊から』(無料)への登録は、以下のリンクをクリックしてください!
https://tsuku2.jp/storeDetail.php?scd=0000049956
では、今日もハッピーな1日を!