終活の相談を受けるとき、「もっと早く相談に来てくれていたなら!」と感じるケースがとても多い、と述べて、年齢によってアドバイスできる内容や解決の選択肢が変わってくることを解説している本があります。
本日紹介するのは、大学卒業後にJAに就職して金融・保険・相続・年金・税金・ローン・不動産などの業務に従事し、53歳でファイナンシャルプランナーとして独立、現在は終活コンサルタントとして活躍する安藤信平さんが書いた、こちらの書籍です。
安藤信平『ファイナンシャルプランナーが教える終活デザインブック』(合同フォレスト)
この本は、40代・50代の早いうちから終活の全体像を知り、これからの人生設計に役立てるための、終活に向けた「予防と早期発見」のための本です。
本書は以下の5部構成から成っています。
1.エンディングノートは人生のお役立ちノート
2.老後の財布を計算して、いまから準備する
3.健康なうちに医療・介護のことを知っておく
4.相続で困らないように「争族」を避ける
5.葬儀と埋葬も自分で決める
この本の冒頭で著者は、終活は大きく分けて、次の3つの段階(ステージ)がある、と定義しています。
◆ 定年までの備え
◆ 定年からの生き方
◆ 死と向き合う準備
そして、何から始めたらよいか分からない人が多いため、終活の全体像をつかむための「終活の木」を紹介しています。
まず、「根っこ」として「エンディングノート」があり、これが終活の土台になります。そして終活を考え、進めるにあたって前提となるのが「自分らしい生き方」で、これは「幹」です。
そして、老後資金や病気、葬送、相続、孤独など終活の大きなテーマは、「太い枝」。その先にぶら下がっている、貯蓄、年金、保険、介護、遺言などの一つひとつの事柄は「枝葉」になります。
とても分かりやすい整理で、人生についての考え方は一人ひとり違うことから、まず「根っこ」や「幹」をしっかり維持することが大切だ、と安藤さんは説明しています。
設計図をつくらずに家を建てることはありません。終活もそれと同じことだ、と著者は言います。
続いて本書では、「根っこ」となる「エンディングノート」について、その役割と活用方法、具体的な書き方、家族への開示方法が解説されています。
エンディングノートは何歳からでも始められると著者は述べていて、その役割と活用方法として以下の5点を挙げています。
1.自分史として活用する
2.抱えている悩みや不安を整理する
3.将来を自分自身で準備する
4.家族とのコミュニケーションツールにする
5.自分らしく生き抜き、人生を丸く収める
さらに、エンディングノートは定期点検や見直しによる上書きも大切で、次の点をチェックすべきだと著者は指摘しています。
◆ 自分の健康状態
◆ 自分の想いや考え方の変化
◆ 家族の構成や状況
◆ 資産の内容
この本の中盤以降では、定年後の不安として大きい「お金」や「健康」について、準備や留意点が詳しく述べられています。
さらに後半では、相続および葬儀・埋葬についての準備・留意事項が書かれていて参考になります。
また、定年後の不安にどう対処し、幸せな老後を過ごすための指針として、ファイナンシャルプランナー・高伊茂さんのこちらの本と、私の新刊著書も参考になります。
安藤信平さんの本を含めた3冊は、「定年後を幸せにする3部作」です。ぜひ、併せて読まれることをお薦めします。
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では、今日もハッピーな1日を