「なぜ日本はこの30年間停滞を余儀なくされたのか。これから迎える新時代にこの国はどこへ向かうべきなのか。どんな人材を育てなければならないのか。」と問題提起をし、平成の総括と未来への提言を記した書があります。
本日紹介するのは、早稲田大学卒業後、東京工業大学で修士号を、マサチューセッツ工科大学(MIT)で博士号を取得し、日立製作所、マッキンゼー・アンド・カンパニーを経て、ビジネス・ブレークスルー大学学長の大前研一さんが書いた、こちらの書籍です。
大前研一『大前研一 世界の潮流2019-20』(プレジデント社)
この本は、「他の先進国や新興国が成長を続ける中、日本だけが膝を抱えたまま、移りゆく時の流れを傍観していた」と指摘し、世界の現実を衝撃的な内容として提示している書です。
本書は以下の8部構成から成っています。
1.プロローグ
2.世界経済の動向-世界的減速の不安
3.激変する世界
4.G-1=Me First-世界を掻き回すトランプ問題
5.国家モデルの変容-色あせる民主主義
6.デジタル・ディスラプション
7.新時代、日本はどうすればいいのか
8.質疑応答
この本の冒頭で著者は、世界は激変していて、これまでとはまったく世界の見方を変える必要が出てきた、と指摘しています。
米国がこれまで主導してきた国際秩序を、トランプ大統領が自ら壊し始め、世界は「G-1(マイナス・ワン)の状態になった、と著者は言います。
また、米中IT企業間のハイテク戦争により、“ デジタル・ディスラプション ” が加速しているので、人間が変わり切れるのか、グローバル人材を育成できるのかがいま問われている、と本書では説明しています。
こうした問題意識から、この本では次のようなポイントを挙げ、日本の進むべき道を提言しています。
◆ グローバル経済モデルの変遷
◆ 米中貿易戦争の激化
◆ 歯止めがきかない労働者の二極化
◆ EUの弱体化とイギリスのインテリジェントワーカー
◆ 中華連邦の可能性
◆ 存在感高まるイノベーション都市
◆ デジタル・ディスラプションの自動車産業への影響
◆ デジタル・ディスラプション時代の人材育成
◆ 不可欠なリカレント教育
◆ 地方に軸足を移す国家モデル
◆ 日本不在の世界の企業時価総額ランキング
◆ 世界と肩を並べる日本の地方力
この本の最後に「質疑応答」として、著者の大前研一が「世界の潮流」についてポイントを解説していて、今後の世界を展望する上で役立ちます。
あなたも本書を読んで、平成の総括とこれからの世界の潮流について、考えてみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!