「そもそも人の体は『流れに乗る』のは得意ですが、『流れを変える』のはあまり得意ではありません。自律神経はまさにその代表格で、何かイヤな出来事があるとその瞬間から『悪い流れ』が始まり、そして続いてしまいます。」と述べている本があります。
本日紹介するのは、1960年生まれ、順天堂大学医学部卒業、同大学大学院医学研究科修了、ロンドン大学附属英国王立小児病院外科、トリニティ大学附属医学研究センター、アイルランド国立小児病院外科での勤務を経て、現在は順天堂大学医学部教授、日本スポーツ協会公認スポーツドクターの小林弘幸さんが書いた、こちらの書籍です。
小林弘幸『リセットの習慣』(日経ビジネス人文庫)
この本は、「今から、あなたは何を始めますか。」と問いかけ、あなたが望む方向に一歩を踏み出せば、まさに今がリセットの瞬間になり、人生が変わり始めることを伝えてくれる書です。
本書は以下の8部構成から成っています。
1.アフターコロナの処方箋
2.減らす、片づける、軽くなる
3.決める、軸を持つ、ブレをなくす
4.「自分との向き合い方」をリセットする
5.「仕事との向き合い方」をリセットする
6.「人との向き合い方」をリセットする
7.ストレスが消える「日々のリセット術」
8.疲れが消える「体のリセット術」
この本の冒頭で著者は、「リセットは、ワクワクする人生を開始する合言葉でもあります。だからこそ、私はリセットという言葉に希望を見ているのです。」と述べています。
続けて、自律神経について、その役割や仕組みについて解説しています。
本書の前半では、「アフターコロナの処方箋」「減らす、片づける、軽くなる」および「決める、軸を持つ、ブレをなくす」について、次のポイントを説明しています。
◆ 新しい習慣を取り入れる
◆ とにかく「動くほう」を選択する
◆ 1週間のうち1日を「リセットデー」にする
◆ 1時間早く起きる
◆「今から何ができるか」を常に考える
◆ ものを減らすコツは「いつかはすべて捨てるもの」
◆ 軸を持てば判断や行動に納得感が出て、自律神経は整う
◆ 迷いをなくせば、緊張も減る
◆「逃げる軸」を持っておく
◆「見切り」をつけて「期待」を手放せば、気持ちがリセットできる
◆「軸を持つ」とは何かを捨てること
◆ 自分の「心の器」を知っておく
この本の中盤では、「自分との向き合い方をリセットする」「仕事との向き合い方をリセットする」および「人との向き合い方をリセットする」について考察しています。主なポイントは以下の通り。
◆「小さな達成感」を意識する
◆ 流れに逆らわない
◆ あらゆる動きを「ゆっくり」にする
◆「ストレス分類法」で思考と死持ちを整理する
◆「120%の準備」をする
◆ ミスが起こったら「流れ」を見直す
◆ 体調の悪さが招く「ミスの可能性」を考えておく
◆ ミスを減らすマネジメントは「不安を減らす」が基本
◆ ストレスの9割は人間関係
◆ 大事な人に感謝を伝える
◆「自分が後悔しないため」を考える
◆ いわれたら「すぐに動く」と決めてしまう
本書の後半では、「ストレスが消える日々のリセット術」および「疲れが消える体のリセット術」について解説しています。主なポイントは以下の通りです。
◆ 3つのポイント(①よく眠れているか、②食欲はあるか、③お腹の調子はどうか)で体の調子をチェックする
◆ 朝はリズム感のある曲を聴く
◆ 終活は「安心して今を生きる」ためのリセット術
◆ 朝食の価値を改めて見直す
◆「よく噛む」を意識する
◆ 寝る前に3分「呼吸の時間」をつくる
◆ ウォーキングはスピードよりもリズムを意識する
◆ 闇が深ければ暁は近い
◆「免疫力アップ」には腸内環境が超重要
◆「発酵食品」「野菜」「きのこ」で腸内を整える
◆ 睡眠の質に悩む人は、①頭から首にかけてのツボ押し、②正しい寝る姿勢をつくる
◆「猫背をやめる」ただそれだけ
本署の巻末には、「リセットを応援する22の言葉」が掲載されていて、本文の要点を再確認するのに役立ちます。
この本の締めくくりとして著者は、本書を「何かに苦しみ、希望が見えづらくなっている人」にとりわけ読んでもらいたいと述べています。
そして、「今は苦しくても明るい未来はすぐそこまで来ています。あなたが心身をリセットして、前向きな気持ちで顔を上げれば、すぐそこに光は見えているのです。」と続けています。
あなたも本書を読んで、名医が教える、悪い流れを断ち切る「リセットの習慣」を学び、何かを始めてみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!【3013日目】