書評ブログ

『プロ投資家の先を読む思考法』

「投資で資産形成をしたいのであれば、長期投資が基本と考えてください。また投資の目的を忘れないことも大切です。」と述べている本があります。

 

本日紹介するのは、1967年生まれ、筑波大学第三学群基礎工学類変換工学卒業後、野村證券に入社、26年以上『会社四季報』を1ページ目から最後のページまで読む「四季報読破」計104冊継続し、現在は複眼経済塾 代表取締役・塾長渡部清二さんが書いた、こちらの書籍です。

 

渡部清二『プロ投資家の先を読む思考法』(SB新書)

 

この本は、投資家の思考法について、なるべく丁寧にかみ砕いた解説を試みた1冊です。

 

本書は以下の5部構成から成っています。

1.市場の先読みには長期思考が欠かせない

2.この知識さえあれば市場の先が見通せる

3.市場の先を読むために必要なスキル

4.市場の先読み術を最大化する投資判断とは?

5.市場の先読みにはマインドセットも重要

 

この本の冒頭で著者は、「長期投資という登山には、思いがけない『おまけ』がついてくることがあります。株価が想定したより大きく値上がりしたり、株式分割などで持ち株数が増えて、想定した以上に資産額が大きくなったりする可能性があるのです。」と述べています。

 

本書の前半では、「市場の先読みには長期思考が欠かせない」について、以下のポイントを説明しています。

◆ 長期投資ならリスクが低減でき、持ち株数が増えることも

◆ 長期トレンドに合っていて、時間の経過とともに値上がりしていく銘柄を買う

◆ リーマンショックの時でさえ、儲かった人がいる

◆ 長期的には相場は繰り返す

 

この本の中盤では、「この知識さえあれば市場の先が見通せるおよび「市場の先を読むために必要なスキル」について解説しています。主なポイントは次の通りです。

◆ 世界のGDP、時価総額など、大きな数字を押さえる

◆ 産業バリューチェーンの考え方を知る

◆「ど真ん中の産業」は時代によって変わる

◆ 社会が「何かの出現」で変わるタイミングをつかむ

 

◆ 日本語を自在に操れる生成AIが勝つ

◆ AIで健康管理をする日がやってくる

◆ 投資の三種の神器:①新聞、②指標ノート、③会社四季報

◆ 紙の新聞の一覧性がポイント、できれば複数紙

 

◆ 新聞の切り抜き、スクラップ

◆ 指標ノートを作って相場の流れを数字で実感

◆ 指標ノートで大事なコメント欄

◆「会社四季報」をフル活用する

◆ 四季報で最低限の数字チェック:①自己資本比率、②営業キャッシュフロー、③売上高、④営業利益率

 

本書の後半では、「市場の先読み術を最大化する投資判断とは?および「市場の先読みにはマインドセットも重要」について考察しています。主なポイントは以下の通り。

◆ 大底狙いより順張り

◆景気は繰り返す、サイクルを押さえる

◆ 株価チャートを読む

◆ 市場の先読みにはマインドセットも重要

 

この本の締めくくりとして著者は、「投資をする上で、いちばん大切なのは『直感』だと私は思っています。」「直感というのは数字のように目に見えるものでも、明確にできるものでもありません。」と述べています。

 

そして、「この本で紹介した方法を、無理のないところから1つ2つ実践し、身についたなと思ったらまた1つ2つと増やしていっていただければ、必ず成果は出てきます。」と続けています。

 

あなたも本書を読んで、プロ投資家の先を読む思考法を身につけ、実践してみませんか。

 

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では、今日もハッピーな1日を!【3297日目】