「親を守ることは、未来の自分を守ることでもある」――そんな気づきを与えてくれる一冊があります。
本日紹介するのは、親が75歳を過ぎたタイミングで、子ども世代が「今すぐできること」を4つのテーマで具体的にまとめた、主婦の友社編集による実用ガイドです。
主婦の友社 編集『親が75歳を過ぎたら知りたいことが全部のってる本』(主婦の友社)
この本は、まだ元気な親を持つ子ども世代に向けて、「介護が始まる前にできる親孝行」を実践的に紹介しています。
テーマは「住まい」「防犯」「介護」「相続」の4つ。
一級建築士・防犯アドバイザー・ファイナンシャルプランナーといった専門家の知見をもとに、家の安全対策からお金の管理、心構えまで、幅広くカバーしています。
オールカラーでイラストやマンガも豊富に盛り込み、堅苦しさがなく、家族で一緒に読める構成になっているのも特徴です。
本書は以下の4部構成から成っています。
1.住まいとリフォーム
2.防犯
3.介護
4.相続
本書の前半では、「住まいとリフォーム」および「防犯」について、親の安全と安心を守るための具体的なポイントが解説されています。主なポイントは以下の通りです。
◆ 家の段差・床・照明など、転倒を防ぐリフォームが重要
◆ トイレや浴室の手すり設置は、早めの“予防策”として有効
◆ 高齢者を狙った特殊詐欺・訪問販売が急増中
◆ 「親の銀行通帳と印鑑の保管場所」を事前に確認しておく
◆ 親の家を“守る”ことは、親の尊厳を守ることでもある
この本の中盤では、「介護」について、突然の事態にも慌てないための備え方が紹介されます。主なポイントは次の通りです。
◆ 親が元気なうちに“介護の希望”を共有する
◆ 介護保険サービスの仕組みと申請手続きを理解しておく
◆ 「ケアマネジャー」という存在を早めに知っておく
◆ 家族だけで抱え込まない、“頼れる地域資源”を把握する
◆ 親を怒るより、受け入れる姿勢が「介護上手」の第一歩
本書の後半では、「相続」について、家族のトラブルを防ぐための具体策が整理されています。主なポイントは以下の通りです。
◆ 相続対策は“亡くなってから”では遅い
◆ 財産の棚卸しを一緒に行い、親子で共有する
◆ 遺言書は“争族”を防ぐ最も有効なツール
◆ 相続税よりも“家族関係の整理”を重視すべき
◆ 専門家のサポートを活用して、安心して老後を迎える
本書の魅力は、「親が75歳を過ぎたとき、何から手をつければいいのか」という疑問に、すぐに行動できる形で答えている点にあります。
巻頭の「75歳以上の親を守る子どもの心得10か条」や、「親の家に行ったら床をチェック」などの“アクションリスト”は、今すぐ実践できるヒントに満ちています。
介護や相続というと「まだ先の話」と考えがちですが、備えが早いほど親子関係は穏やかに、人生後半の時間を豊かに過ごすことができます。
“親のため”ではなく、“家族みんなの安心のため”に読んでおきたい一冊です。
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では、今日もハッピーな1日を!【3893日目】










