「誰もがお金持ちを目指せる方法は、お金の基本を実践するというシンプルなルールしかありません。」と述べて、「1分読めば身につく」ということにこだわり、できる限りコンパクトにまとめた「お金の基本」を解説している本があります。
本日紹介するのは、慶応義塾大学経済学部卒業後、アメリカンファミリー生命保険会社にて資産運用リスク管理業務に6年間従事、2015年に株式会社Money&Youを創業し、現在は株式会社Money&You代表取締役、中央大学客員講師の頼藤太希さんと、慶応義塾大学文学部卒業、2005年に女性向けFPオフィス、株式会社エフピーウーマンを創業、10年間取締役を務め退任、現在は株式会社Money&You取締役の高山一恵さんが書いた、こちらの書籍です。
頼藤太希・高山一恵『1日1分 読むだけで身につく お金大全100』(自由国民社)
この本は、著者が運営するマネーサイト『Mocha(モカ)』やYouTube番組『Money & You TV』による情報発信の中にある膨大なノウハウから、お金の基本、マネープラン、家計管理、節約、節税、iDeCo、NISA、ふるさと納税、キャッシュレス決済、保険、給付金・手当、投資までお金の教養として身につけるべき100項目を厳選して、各項目を見開き2ページにてビジュアルで分かりやすく解説している書です。
本書は以下の9部構成から成っています。
1.1分でわかる! これから必要なお金の基本
2.1分でわかる! お金の節約の基本
3.1分でわかる! 税金・社会保険の基本
4.1分でわかる! お金の貯め方の基本
5.1分でわかる! お金の使い方の基本
6.1分でわかる! 備え方の基本
7.1分でわかる! お金の増やし方の基本
8.1分でわかる! 投資商品の基本
9.1分でわかる! 実は大事なお金のメンタル
この本の冒頭で著者は、「お金持ちになるのは、簡単です。お金の基本を行動に移すだけ。今から始めるのが遅いなんてことはありません。」と述べて、「本書の使い方」を掲載しています。
本書の前半では、「これから必要なお金の基本」および「お金の節約の基本」について、以下のポイントを説明しています。
◆ 一世帯の平均支出は、二人以上27.8万円、単身15.1万円
◆ 教育・住宅・老後資金という人生の三大資金で計4,300万円~8,300万円
◆ 二人以上世帯の40代貯蓄は、平均1.012万円、中央値520万円
◆ 手取り給与は上がりにくく、退職金は下がっている
◆ マネー基本戦略は、①節約する、②貯める、③使う、④備える、⑤増やす
◆ 支出チェックは、①固定費、②食費・交際費、③その他に分けて行う
◆ 節約は固定費を優先
◆ 住宅の購入と賃貸では総額は大きくは変わらない
◆ 生命保険は見直して掛け捨てに
◆ 不要なサブスク契約に注意
この本の中盤では、「税金・社会保険の基本」「お金の貯め方の基本」および「お金の使い方の基本」について解説しています。主なポイントは以下の通り。
◆ 節税しながら老後資金を用意できる iDeCo(個人型確定拠出年金)
◆ 所得税、住民税を安くできる「ふるさと納税」
◆ 13年にわたって税金が安くなる住宅ローン控除
◆ フリーランスに必須な小規模企業共済
◆ フリーランスが使える国民年金基金または付加年金
◆ 貯蓄のキーワードは「先取り」「自動」「強制」
◆ 楽天経済圏やイオン経済圏を使おう
◆ 企業型確定拠出年金も税金がお得
◆ 人生には支出が少ない「お金の貯め時」が3度ある
◆ 電子マネーは電車を使うなら「モバイルSuica」がお得
◆ スマホ決済で PayPay は外せない
◆ ポイントの「二重取り」「三重取り」が欠かせない
◆ 無意識に生まれる「使途不明金」に注意
◆ 自己投資のリターンをしっかり把握する
本書の後半では、「備え方の基本」「お金の増やし方の基本」および「投資商品の基本」について、次のポイントを説明しています。
◆ 主要な公的保険制度をしっかりチェック
◆ お金の置き場所で増え方が変わる
◆ 安全性・収益性・流動性のすべてが完璧な商品は存在しない
◆ 金融商品のコストにこだわろう
◆ 資産運用のキーワードは、「長期」「分散」「積立」
◆ 運用益非課税のNISAを活用する
◆ 個人向け国債3タイプのうち、オススメは「変動10年」
◆ 資産形成に向いている複利効果のある米国債の「ストリップス債」
◆ 投資信託は「インデックス型」のほうが投資成績がよいケースが多い
◆ 投資信託「5つの地雷商品・サービス」に要注意!
この本の締めくくりとして著者は、「本当に大切なのはお金のメンタル」で、お金持ちとそうでない人を分けるのは「心」の問題だ、と述べています。
具体的には、「お金を使うと減る」とは限らず、1,000円の本を買って、そこから学んだことを活かして100万円を稼げるようになったら、「お金を使って増やせた」ということになります。
つまり、「お金を使うと減ってしまう」と考える「消費脳」から、「お金を使うと増える」と考える「投資脳」へ切り替えるのが、お金持ちの考え方なのです。
この本は、マネーリテラシーの高い人はみんな押さえている「お金の基本」をわかりやすく整理し、図解やイラストを用いて1分で身につくように工夫されていてお薦めです。
また、定年前後の方は、同じ自由国民社から今年3月に刊行された拙著『定年ひとり起業マネー編』を併せて読めば、さらに理解が深まると思います。
貴方も本書を読んで、お金のプロが丁寧にやさしく解説する「お金の超基本!」を学び、実践してみませんか。
ビジネス書の紹介・活用法を配信しているYouTubeチャンネル『大杉潤のyoutubeビジネススクール』の「紹介動画」はこちらです。ぜひ、チャンネル登録をしてみてください。
では、今日もハッピーな1日を!【2787日目】