「近年、先端の脳科学や心理学によって、人間の学びのメカニズムが科学的に紐解かれてきました。そうした流れの中で、『学びの科学』(science of learning)と呼ばれる研究分野が広く認知されつつあります。」と述べている本があります。
本日紹介するのは、1977年生まれ、東京大学文学部思想文化学科哲学専修過程卒業、その後渡米してスタンフォード大学で哲学博士を取得、同大学の講師を経て、現在はスタンフォード大学・オンラインハイスクール校長、哲学博士の星友啓さんが書いた、こちらの書籍です。
星友啓『スタンフォード大学・オンラインハイスクール校長が教える 脳が一生忘れないインプット術』(あさ出版)
この本は、科学的に効果が確認されているインプット法の中で、最新の脳科学と心理学に裏打ちされ、とくに効果が高くて、すぐにでも実践できるものを厳選して紹介・解説している本です。
本書は以下の6部構成から成っています。
1.脳はどうやってインプットしているのか?
2.脳を最大限にエンゲージする「読むインプット」術
3.現代を生き抜く力! マルチメディアでの学習法
4.脳に焼きつく記憶メソッド
5.インプットの質を上げるモチベーション管理
6.スタンフォード式 AI時代の情報の見分け方
この本の冒頭で著者は、「高いモチベーションを維持して、信頼できる情報を、効果的なインプット法で学習できるようになる。それが、この本のテーマです。」と述べています。
本書の前半では、「脳はどうやってインプットしているのか?」および「脳を最大限にエンゲージする読むインプット術」ついて以下のポイントを説明しています。
◆ 読書時間の8割は脳が理解する時間に費やされている
◆ 重要箇所の「つまみ読み」が読書のスピードを上げる
◆ 目次、見出し、タイトルのプレビューと全体像を把握してから読む
◆ インプットの目的、読んだ後のアウトプットをするアクティブ・リーディング
この本の中盤では、「現代を生き抜く力! マルチメディアでの学習法」および「脳に焼きつく記憶メソッド」について解説しています。主なポイントは次の通りです。
◆ インプットの質を下げずに聞くなら 1.4倍速以下で
◆「聞く」「読む」「見る」をミックスしたインプットは効果的
◆ 記憶の定着には「リトリーナル」(脳の記憶から引き出すこと)が大切
◆ スペーシング(時間を置いてリトリーバル)は学びが定着しやすい
本書の後半では、「インプットの質を上げるモチベーション管理」および「スタンフォード式 AI時代の情報の見分け方」ついて説明しています。主なポイントは以下の通りです。
◆ インプットの継続にはモチベーションの維持が必要
◆ モチベーションは、①関係性、②有能感、③自律性の3大欲求が重要
◆ SMART目標:Specific、Measurable、Achievable、Related、Time-bound
◆ CAR目標:Competency、Autonomy、Relatedness
◆ 目的設定で、インプットする情報の量と質を最大化
◆ 主張の根拠の出どころをチェック
◆ タイトルの身だしと内容が合っているか
◆ 意見の分布は生成AIツールを活用
この本の締めくくりとして著者は、「常にテクノロジーが刷新され、価値観は生まれ変わり、今まで知らなかったことを学び、できなかったことができるようにならないと、心地よい生活ができなくなっています。」「つまり、現代に最も必要なスキルは『インプットする力』。まさにこの本のテーマなのです。」と述べています。
あなたも本書を読んで、科学的に裏付けされた「脳が一生忘れないインプット術」を学び、自ら実践していきませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!【3503日目】