情報のウラを理解し、自分が発信する情報をコントロールしながら、「情報による攻撃」への反撃テクニックまでお伝えする「大人の情報リテラシー入門書」と言える本があります。
本日紹介するのは、1973年生まれ、グリー株式会社社会貢献マネージャーの小木曽健さんが書いた、こちらの新刊新書です。
小木曽健『ネットで勝つ情報リテラシー ~ あの人はなぜ騙されないのか』(ちくま新書)
この本は、フェイクニュースを楽しみ、見やぶるために、「そもそも情報って何だっけ?」に対する答え、つまり「情報の正体」を明らかにし、人間にとって情報とは何かを確認し、情報リテラシーの基礎を身につけるための書です。
本書は以下の9部構成から成っています。
1.情報の正体
2.誰が得をするのか
3.この表現がヤバい
4.ウワサを信じちゃいけないの?
5.すべてはホントでウソでした
6.沈黙は金じゃない
7.任天堂の倒し方
8.批判しないと死んじゃう人たちへ
9.情報の達人は知っている
この本の最後で著者は、「情報の正体」について、以下の通り、情報の本質を説明しています。
◆ 情報には、発信者の「個性・思い込み・偏り」が含まれうる。したがってすべての情報は「本当」も「真実」もない、ただの情報である
◆ 情報には必ず、発信者にとっての「動機・目的・メリット」がある。また、その情報が自分に「不利益」をもたらす場合は、隠蔽される
続いて著者は、流された情報によって「誰が得をするのか」を考えれば、その背景が見えてくる、と指摘しています。
また、相手の意見に歪んだ解釈を加えて反論する「ストローマン」や、自分に都合のいい事例だけに着目する「チェリーピッキング」、本題から注意をそらす「燻製ニシンの虚偽」を紹介・解説しています。
さらに、悪い情報はより悪く伝わり、いい情報はよりよく伝わる、という口コミの特性や、ステルスマーケティング(=ステマ=サクラによるやらせ情報発信)についても触れています。
そのほかに注意すべき情報として、以下のような事例を挙げて解説しています。
◆ 震災デマ
◆ 炎上商法
◆ 無意識に行う情報の選り好みやスクリーニング(仕分け)
◆ SNSの成りすましアカウント
◆ 悪魔の照明
◆ フェイクニュースには「情報発信」で対抗できる(「任天堂の倒し方」エピソード)
◆ 論争は単なる「好き嫌い」に起因するものが多い
◆ 情報とは、基本的に「伝わらないもの」である
◆ 情報発信をすれば必ず反響があり、そこには理不尽で非論理的な批判も含まれる
◆ 表現の自由とは、不愉快な主張であってもその存在を認めることである
あなたも本書を読んで、騙されないための「情報リテラシー」を磨いていきませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!