「商品が売れない理由の9割はネーミングである。」「何の商品かわからないネーミング、読み方がわからないネーミング、カッコいいけれどまったく別の商品と誤解されるネーミングなどが多いのです。」と述べている本があります。
本日紹介するのは、東京・浅草生まれ、法政大学卒業後、クリエイターとしてSONY、サントリー、オリンパス、CASIO、雪印、JTなどの大手企業から中小零細企業まで2,200社の商品開発、販売企画を支援し、販売拡大に貢献してきたコピーライター、マーケティング・コンサルタントで、日本工業大学大学院教授の弓削徹さんが書いた、こちらの書籍です。
弓削徹『売れる! 広がる!! 口コミされる!!! ネーミングの極意』(明日香出版社)
この本は、「ノートパソコン」をはじめとするさまざまなネーミングやキャッチコピーを世に送り出してきた著者が、長年かけて蓄積してきた知見を読者の皆さんと共有したいと考えてまとめた書です。
本書は以下の7部構成から成っています。
1.ネーミングを変えたら爆ヒット!
2.検索され拡散するネーミングとは
3.記憶され売れるネーミング作成法
4.ムリなくアイデアが出せる22の発想レシピとキーワード集
5.戦略的ネーミングでブランド化する
6.ウェブで選ばれるタイトルネーミング術
7.勝てるネーミングの実務と裏ワザ
この本の冒頭で著者は、「『名は体を表す』というか、『名は買いにつながる』。」「ネーミングはブランディングであり、広告、販路開拓です。」と述べています。
本書の前半では、「ネーミングを変えたら爆ヒット!」、「検索され拡散するネーミングとは」および「記憶され売れるネーミング作成法」について解説しています。主なポイントは以下の通り。
◆ 買い手・使い手側に寄った言葉使いのネーミング
◆ リネーミングに遅いということはない
◆ 目に見えないブランド・エクイティ(価値)を可視化するのがネーミング
◆ 販促コストを下げるネーミング
◆ いいネーミングはSEO対策になる
◆ 新カテゴリーを作るネーミング
◆ ネーミングコンセプトとは、商品・サービスの紹介文
◆ トランクワード(商品のメリット、特性を表すキーワード)を抽出、絞り込む
この本の中盤で著者は、「ムリなくアイデアが出せる22の発想レシピとキーワード集」および「戦略的ネーミングでブランド化する」ことについて、紹介・説明しています。主なポイントは次の通りです。
◆ トランクワード × レシピ = ネーミング案
◆ トランクワードを、そのままストレートにネーミングにする
◆ 発想レシピの例は、カタカナ英語、カット、語尾変化、合体、人物・場所・形・色にたとえる
◆ ほかに接頭語・接尾語をつける、音感、イニシャル、流行、ギャップなど
さらに、トランクワードを基本用語として掛け合わせる「発想レシピ」における「人物・場所・形・色にたとえる」に関して、そのまま使えるキーワード集を掲載しています。ネーミングの実践力がすぐにつくノウハウの宝庫と言えるスグレモノなので、ぜひ本書を手に取ってお読みください。
◆ システムネーミングで省力化
◆ 企業ブランドを作る接頭語、音相・音感、
◆ ブレスト、公募によるネーミング
◆ 社名のつけ方6パターン(①ミッション・ビジョン、②人名、③地名、④事業内容、⑤イニシャル、⑥造語)
本書の後半では、「ウェブで選ばれるタイトルネーミング術」および「勝てるネーミングの実務と裏ワザ」をテーマとして、以下のポイントを説明しています。
◆ 検索に強いタイトルが勝つ
◆ 書店は参考タイトルの宝庫
◆ ブログはコンセプトが一読して伝わるタイトルに
◆ メルマガの開封率はタイトルで決まる
◆ 動画の再生回数を上げるタイトル5ルール(①内容をシンプルに伝える、②検索キーワード、③スマホ検索に最適な20~30字、④あおりすぎない非常識、⑤タイトル変更も)
◆ クラブハウスのルーム名7つの考え方(①テーマ明解、②対象者明示、③メリット提示、④インフルエンサー名、⑤ユニークさ提示、⑥時間限定、⑦記号活用)
◆ 集客に困らないセミナー・タイトル「5的」(①個別的、②具体的、③逆説的、④感情的、⑤結果的)
◆ あなただけの言葉を持てば強い
◆ ネーミング評価5項目(①コンセプト適合性、②意味性、③画期性、④語感、⑤記憶)
◆ 特許庁の知財の検索データベース
◆ 商標登録できないときの裏ワザ(2~3番目候補を登録、少し変更、買い取り、イメージ想起)
◆ 海外展開にはリスクとコスト
この本の姉妹本として、『届く! 刺さる!! 売れる!!! キャッチコピーの極意』(明日香出版社)があり、併せて読むとさらに理解が深まるのでお薦めします。
この本の締めくくりとして著者は、「ネーミングはほんの数秒のコミュニケーション。」「いいネーミングは目立つリボン。人気者になるためのフラグなのです。」と提唱しています。
あなたも本書を読んで、記憶され、検索され、思わず買ってしまう商品となるための「ネーミングの極意」を学び、実践してみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!【2674日目】