書評ブログ

『長生きの統計学』

「健康な体は一朝一夕に作ることはできませんし、継続していかなければ意味がありません。」「科学的エビデンスのある確かな情報を得て、継続的に実践していくことが大切といえます。」と述べている本があります。

 

本日紹介するのは、1965年生まれ、最先端の血液内科診療に日々従事しつつ、アンチエイジング医学の普及にも力を入れ、米国サウスカロライナ医科大学ポストドクトラルフェローを経て、現在は東海大学医学部内科学系血液腫瘍内科教授、医学博士川田浩志さんが書いた、こちらの書籍です。

 

川田浩志『長生きの統計学』(文響社)

 

この本は、「食事」「生活習慣」「運動」「メンタル」という4分野における、エビデンスの確かな健康情報を、クイズ形式にして紹介している本です。

 

本書は以下の4部構成から成っています。

 

1.食事編

2.生活習慣編

3.運動編

4.メンタル編

 

この本の冒頭で著者は、「本書では、すべてハーバード大学やアメリカの国立がん研究所といった信頼できる研究機関によって、確かな学術雑誌に報告された論文をベースにした健康・長寿に関する情報を取り上げています。」と述べています。

 

本書の前半では、「食事編について以下のポイントを説明しています。

◆ コーヒーを1日4杯以上飲む人は、死亡リスクが下がる

◆ ナッツを積極的に食べれば、寿命が延びる可能性が高い

◆ 地中海風の食事スタイルを取り入れれば、ストレスも少なく健康で寿命が延びる

◆ にんにくを習慣的に食べれば、いくつものがん予防になる

◆ きのこなどの野菜類を食べると、がんを予防し健康になる

 

この本の中盤では、「生活習慣編について解説しています。主なポイントは次の通りです。

◆「生涯現役」の気持ちで適度に仕事を続ける方が長生きできる

◆ 痩せすぎもまた、寿命を縮める要因になる

◆ アクティブに体を動かすと幸福感が維持される

◆ 自然に触れることで、バイタリティや幸福度が高まる

◆ 周囲に幸せな人が多いほど、自分の幸福度も上がる

 

本書の後半では、「運動編および「メンタル編」ついて説明しています。とくに共感できるポイントは以下の通りです。

◆ 週に数回、軽い適度な運動をする習慣をつけると健康でいられる

◆ 筋力があるほど長生きできる、筋トレは将来寝たきりにならないための投資

◆ 人生を前向きに楽しむほど、健康で長生きできる

◆ 自分の強みを生かすことを意識して生活すると、幸福度が上がる

◆ 実直に、誠実に人生を生きることで、寿命を延ばすことができる

 

本書の最後で紹介している「実直に、誠実に人生を生きることで、寿命を延ばすことができる」という研究調査は、私が以前読んで感銘を受けたハワード・S・フリードマンほか著『長寿と性格』(清流出版)および岡田尊司『真面目な人ほど長生きする 八十年にわたる寿命研究が解き明かす驚愕の真実』(幻冬舎新書)にて紹介されている米国カリフォルニア州の小学生1500人を80年間にわたって追跡調査した世界最大級のコホート研究である「ターマン=フリードマン研究」の結論(=「誠実性・勤勉性」という性格を持つ人は、健康長寿でキャリアでも成功し、幸せな家庭を築いた)と共通していて、興味深く読みました。

 

また、この本に辿り着いたのは、八木龍平『成功するビジネスパーソンは、なぜ忙しくても神社にいくのか?』(PHP研究所)を読んだことがキカッケでした。本書を含めて、この4冊は幸福な人生を送りたい人は必読書だと私は思います。

 

この本の締めくくりとして著者は、自分が好きなことをして欲求を満たす「快楽追求型」の幸福と、ボランティアや他人のために何かを行うことに生きがいを感じる「生きがい追求型」の幸福という「2つの幸福」のうち、「生きがい追求型」の人は、体に炎症を発生させるCTRA遺伝子の活動が抑えられる、と説明しています。

 

また、「どんなときでもポジティブな人は健康に愛されるのだと実感したのです。」と続けています。

 

あなたも本書を読んで、統計データが語る「真実の健康管理術」を学び、実践することで、健康長寿の幸せな人生を送っていきませんか。

 

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では、今日もハッピーな1日を!【3439日目】