「仕事で勝っても、トータルの人生で負けるなんてあまりにももったいない。どうせなら、仕事で大きく勝ったうえで、人生全体も勝ち抜けしようではありませんか。」と提唱している本があります。
本日紹介するのは、トリンプ・インターナショナル・ジャパンで、代表取締役社長として、19期連続増収・増益に導いた後、現在は吉越事務所代表のほか、「創業手帳」を発行するビズシード株式会社の監査役、講演、執筆活動で活躍する、吉越浩一郎さんが書いた、こちらの新刊書籍です。
吉越浩一郎『まずは「区切る」から始めなさい! 吉越式「勝ち抜け人生」のためのシンプル思考術』(毎日新聞出版)
この本は、会社に人生を左右されない強い生き方・働き方を「区切る」ことで実現する考え方や方法を伝授してくれる書です。
本書は以下の5部構成から成っています。
1.なぜ、いま「区切る」生き方・働き方が必要なのか
2.まずは会社と自分を区切りなさい
3.価値ある自分をつくる働き方と区切り方
4.20年後、30年後に後悔しない働き方
5.自立と独立で真の安定を手に入れろ!
この本の冒頭で著者は、「定年後の過ごし方が人生の充実度のカギになる」と述べていて、まさに私もまったく同じ考え方を持っています。
著者の吉越さんは、「充実した人生」として、まず次の3つの構成要素のバランスを大切にしています。
1.私生活
2.仕事
3.睡眠
基本的には、平日24時間に対して、それぞれ3分の1ずつの8時間を割り当てるのが理想で、フランス人は皆、そういう考え方で1日を過ごすそうです。
仕事は豊かな人生を送るための、一つの要素に過ぎないのです。したがって、「Work for Life 」です。
日本人は、ともすれば逆の「Life for Work 」になりがちで、私生活や睡眠を削って長時間労働に励み、通勤電車で居眠りをしていたりします。
また、著者の吉越浩一郎さんは、次のインド式人生の4区分を参考にしながら、独自の「人生区分」を提唱されています。
1.学生期(がくしょうき)
2.家住期(かじゅうき)
3.林住期(りんじゅうき)
4.遊行期(ゆぎょうき)
インドでは、それぞれ、0~25歳、25~50歳、50~75歳、75~100歳という4区分で考えるそうです。
この中で、3番目の林住期は、仕事や家庭から離れて、林に庵を結んでやりたいことをやる、ということです。ここが人生のハイライトなのでしょう。
さらに、75歳からの遊行期では、庵を出て各地を放浪し、人々に知恵を届ける時期だそうです。日本とは少し様子が違いますが、素晴らしい生き方です。水戸黄門や松尾芭蕉のような、旅の人生でしょうか。
著者の場合は、20歳、60歳、70歳を境として、以下の4つに区切る人生を、「吉越式人生の区切り方」として提唱しています。
◆ 学生期(0~20歳)
◆ 仕事期(20~60歳)
◆ 本生(60~70歳頃)
◆ 余生(70歳~)
ここで、著者が定義する「本生」(ほんなま)とは、「本当の人生」ということで、健康寿命(日本人平均は71歳)が来たら、「余生」に移行する、という区分を考えています。著者の吉越さんは今、70歳で、まさに「余生」への移行を考え始めたそうです。
このように、1日や人生を区切ってみると、これまで見えなかったものがいろいろ見えてくる、と著者は言います。
そして、この「区切る」という感覚は、仕事の能率や効率を上げることにも役立つ、ということです。
この本ではまず、「会社と自分を区切って考える」ことを勧めています。自分の人生は会社のためにあるという前提に立った企業戦士的な働き方をやめて、「人生ファースト」に生き方をシフトしていく、ということです。
それは、自分の資源をどう割り振っていくか自分で答えを出す、という生き方です。
そして、以下のような生き方、働き方を本書では提唱しています。
◆ これからのビジネスパーソンには英語力が不可欠
◆ 自分の人生と会社は同一でない
◆ 健康を維持するためには、なんといっても十分な睡眠が必要
◆ 仕事のパフォーマンスは三角形で表わせる(①体力・体調、②気力・やる気、③能力)
◆ 転職や独立起業できるだけの力をつける
◆ 仕事は、能力 × 時間 × 効率
◆ 「デッドライン」で区切れば生産性は5倍になる
◆ 運の要素が多いほど、人生は不確定になる
◆ 人生は俯瞰でみる
◆ まずは「社長になる」、「起業する」と腹を決める
◆ 6割の目途がついたら動き始め、結果を見ながらその都度進む方向を修正していく
◆ システムDでいく(ほぐれた糸をほどくという単語 debrouiller(デブルイエ)の頭文字)
◆ 人生の本質は「本生」(=本当の人生)にあり
そして、この本の後半で、「本生」を楽しむ3条件が、次の通り紹介されています。
1.健康
2.サムマネー
3.仲のいいパートナー
この中でいちばん大事なのが健康だ、と著者は述べています。そして、1日8時間睡眠や1日3時間は夫婦の時間など、人生の勝ち組になる方法を説明しています。
本書の最後には、起業に必要な3つの資質を以下のように挙げています。
1.自分はこれをやりたいという明確なアイデア・目標を見つけること
2.実行力
3.やりたいことをお金にする仕組みを構築できること
あなたも本書を読んで、「区切る」生き方・働き方を学んでみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を