「新しい生活様式で、日々、不活発になりコミュニケーションも希薄になると免疫力が下がり、特に高齢者は要介護の手前である『フレイル』が加速します。」と述べている本があります。
本日紹介するのは、東京慈恵医科大学を卒業後、千葉大学医学部付属病院循環器内科入局、亀田総合病院など3つの病院で研鑽を積み、東京大学大学院医学系研究科加齢医学講座講師、米国スタンフォード大学循環器内科研究員等を経て、現在は東京大学高齢社会総合研究機構 機構長・未来ビジョン研究センター教授、医師、医学博士の飯島勝矢さんが書いた、こちらの書籍です。
飯島勝矢『在宅時代の落とし穴 今日からできるフレイル対策』(KADOKAWA)
この本は、長く高齢者医療に携わってきた著者が、在宅時代の落とし穴である「フレイル対策」として、身体と認知力を衰えさせない最新の知恵をまとめた書です。
本書は以下の5部構成から成っています。
1.フレイルってなんだろう?
2.手軽な運動でフレイルを予防
3.毎日の食事で免疫力も筋力もアップ!
4.全身の健康のもと、オーラルフレイル対策
5.人・社会とのつながりを大切に!
この本の冒頭で著者は、「フレイルを防ぎながら with コロナ時代を前向きに過ごしましょう」と述べています。
本書の前半では、「フレイルってなんだろう?」について、以下のポイントを説明しています。
◆ 加齢による衰えの流れは、健康⇒プレフレイル⇒フレイル⇒要介護
◆ フレイルを招く最大の危険因子は筋肉が減少するサルコペニア
◆ サルコペニアはふくらはぎチェック
◆ フレイルを詳しく見る「イレブン・チェック」
◆ フレイルを防ぐ4つのポイント(➀ちょっとした運動、②バランスよい食事、③口を清潔に、④支え合い)
この本の中盤には、「手軽な運動でフレイルを予防」および「毎日の食事で免疫力も筋力もアップ!」について、解説しています。主なポイントは次の通り。
◆ 健康からフレイルは、①社会参加、②栄養、③身体、④重病の経過に
◆ 筋力と筋肉量アップには、①ウォーキング、②スクワット、③上体起こし、④ランジ
◆ やせ過ぎや新型栄養失調に注意
◆ 筋力や免疫力アップにはたんぱく質が必要、積極的に肉を食べる
◆「骨」の健康のため、カルシウムとビタミンD・Kを
本書の後半は、「全身の健康のもと、オーラルフレイル対策」および「人・社会とのつながりを大切に!」をテーマに著者の考え方を説明しています。主なポイントは以下の通りです。
◆ 口の5つの役割(➀食べる、②飲み込む、③息をする、④唾液の分泌、⑤コミュニケーション)
◆ オーラルフレイルでは定期的な歯科健診を
◆ オーラルフレイル進行の4段階(➀口腔リテラシー低下、②オーラルフレイル、③身体的なフレイル、④重度のフレイル)
◆ 飲み込むときに大切な舌の筋力、「食力(しょくりき)」維持
◆「パ・タ・カ」テストで舌と唇の動きをチェック
◆ 口を鍛える「パタカラ体操」
◆ 簡単にできる唾液腺マッサージ
◆ カムカム調理(➀水分量を少なく、②かたい食材、③食材を大きく切る、④加熱時間を短く)
◆ 体や心の衰えに繋がるソーシャル・フレイル
◆ 栄養・運動・社会参加の3本柱で、フレイル・ドミノを防ぐ
あなたも本書を読んで、加齢とともに進行する「筋力・認知力・社会性の低下」=「フレイル」を防ぎ、介護リスクを減らし、健康寿命を伸ばしていきませんか。
2022年5月13日に、大杉潤のyoutubeビジネススクール【第229回】今日からできるフレイル対策にて紹介しています。
ビジネス書の紹介・活用法を配信しているYouTubeチャンネル『大杉潤のyoutubeビジネススクール』の「紹介動画」はこちらです。ぜひ、チャンネル登録をしてみてください。
では、今日もハッピーな1日を!【2751日目】