自治体が出版する初の新書シリーズとして、東京郊外の個性あふれるまち・国立市(くにたちし)が手掛ける「新書」が刊行されました。
本日紹介するのは、創刊第2号として出版された、こちらの書籍です。
『国立新書第2号 旧国立駅舎 古くて新しいまちのシンボル』(国立市)
この本は、東京都国立市における市政のさまざまま取り組みや、国立市のまちづくりに想いをのせるツールとして、そのとき伝えたいテーマに絞り発行していく新しいプロジェクトである「国立新書(くにたちしんしょ)」シリーズの第2号です。
本書は、以下の5部構成から成っています。
1.国立駅前の旧国立駅舎
2.国立大学町と国立駅舎
3.駅舎の変遷と文化財指定
4.旧国立駅舎の再築
5.これからの旧国立駅舎
この本の冒頭で著者は、「国立駅舎は、谷保村(現・国立市)の「ヤマ」と呼ばれる雑木林を切り拓いて開発された分譲地・国立大学町の玄関口となる駅舎として大正末期に創建され、以降、国立のまちのシンボルとして、約80年間にわたって市民に深く愛されてきました。」と紹介しています。
本書の前半では、「国立駅前の旧国立駅舎」について紹介・解説をしています。主なポイントは以下の通りです。
◆ 旧国立駅舎の役割は「まちの魅力発信拠点」
◆ キャッチフレーズは「三角屋根で待ち合わせ」
◆ 国立市指定文化財への指定
◆ ヨーロッパ田園都市風住宅風デザインに半円アーチ窓
この本の中盤では、「国立大学町と国立駅舎」および「駅舎の変遷と文化財指定」について以下のポイントを説明しています。
◆ 関東大震災と東京商科大学の郊外移転
◆ 箱根土地株式会社による分譲地開発
◆ 国立大学町の開発
◆ 国立の大学町鳥観図
◆ 国立駅の新設・開業
◆ アイストップとしての国立駅舎
◆ 国立駅舎の変遷
◆ 中央線高架化事業と国立駅舎
◆ 旧国立駅舎の思い出
本書の後半では、「旧国立駅舎の再築」および「これからの旧国立駅舎」について考察しています。主なポイントは次の通り。
◆ 旧国立駅舎の構造上の課題
◆ 復原設計のデザインプロセス
◆ 木造建物の再築へのBIM活用
◆ 旧国立駅舎の活用方法の検討経緯
◆ まちの魅力発信拠点
◆ イベント活用
◆ これからの旧国立駅舎を考える
本書は、「文教都市」国立の魅力がよくわかる本です。すでに国立新書シリーズはこの第1号に先立って創刊準備号にが刊行され、創刊第1号も出版されています。
また、昨年2021年末に、国立市の発祥地「谷保村」の谷保駅近くに本屋・コワーキングスペース・イベントスペースの「ひらくスペース」(斉藤亮太主宰)が開業しました。
JR南武線「谷保駅」から徒歩2分に立地、専用書棚を借りる、イベントを開催するなど、さまざまな利用法があります。
私も専用書棚を借りて著書を展示しています。
今回、私の新刊『定年ひとり起業マネー編』の出版を記念して、2022年4月29日(金)祝日の14時から「ひらくスペース」にてイベントを開催することになりました。「年金と資産運用とプチ起業の話」と題して、女優でファイナンシャルプランナーの石井めぐみさんと語り合います。(定員20名満席になってしまいました!)
この本の締めくくりとして著者は、旧国立駅舎を用いたグッズと「くにニャン」について解説しています。まちのシンボルであった旧国立駅舎を、メモ帳やトートバッグ、手ぬぐいなどの雑貨、焼き菓子、ケーキ、ワインやビールなどのデザインとして用いています。
また、国立駅舎に住んでいた妖精で、再築されたことをとても喜んでいるのが「くにニャン」です。
あなたも本書を読んで、まちのシンボルとして市民に愛され続けている旧国立駅舎の歴史や再築に至る経緯を学んでみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!【2748日目】