「財務3表の5つのつながりを理解すれば、簿記を勉強しなくても会計の仕組みが分かる!」と提唱している本があります。
本日紹介するのは、神戸製鋼所を経て、経営コンサルタントとして活躍する國貞克則さんが書いた、こちらの書籍です。
國貞克則『【増補改訂】決算書がスラスラわかる財務3表一体理解法』(朝日新書)
この本は、六本木ヒルズのビジネススクールであるアカデミーヒルズや日経ビジネススクールで著者が行っている会計研修の内容がベースになっています。
この会計研修の講座は、宣伝しているわけでもないのに口コミでジワジワと受講者数が増加している、ということです。
受講者の中には、いわゆるプロも多く、現役のコンサルタント、有名ビジネススクールの先生、弁護士、医師、さらに税理士の先生まで、「会計を易しく教えるスキル」を学びに来ている、と言います。
それほど、会計の仕組みをきちんと理解している人は少なくて、ましてそれを人に分かりやすく教えられる人はめったにいない、ということでしょう。
本書は以下の5部構成から成っています。
1.会計は難しくない
2.財務3表の構造を知ろう
3.財務3表一体理解法~基礎編
4.決算書を読み解くツボ
5.新会計基準もわかる 財務3表一体理解法~発展編
まず本書における解説の中核を成す「財務3表」とは、次の3つの表を指します。
◆ 損益計算書
◆ 貸借対照表
◆ キャッシュフロー計算書
この「財務3表」はつながっていて、会社が「どのようにお金を集め」、「何に投資し」、「利益をどれくらい上げたか」という基本活動が理解できる道具である、と説明しています。
本書の最初の部分にあたる15ページ目に、「財務諸表は何を表わしているか」という図解があって、これが「財務3表」のつながりを理解し、会社の基本活動をどう表わすかを一目で理解できる図になっています。
本書ではまず、この部分をしっかり見て、実はこれを理解するだけで、決算書を読めない多くの人たちのモヤモヤは、殆ど取れてしまいます。
この後で、会計の基本である「損益計算書」(=P/L)と「貸借対照表」(=B/S)がセットであることが説明されていて、ここまで理解できれば、決算書の意味は大方、分かるようになります。
本書の大部分は「財務3表」の具体的な説明になりますが、実際の会社の取引に沿って丁寧に解説されているため、退屈せずに読み進めて理解することができます。
また、以下の Coffee Break も、興味を引くテーマが採り上げられていて、実務に沿った分かりやすい説明がされており、有益です。
◆ 会計のロジックは美しい
◆ 財務会計と管理会計
◆ 「人間」は財務諸表に出てこない
◆ 勘定合って銭足らず
この本は間もなく改訂版も出る予定ですので、ぜひそちらの購入も検討されることをお薦めします。
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では、今日もハッピーな1日を