糖尿病、認知症など具体的な病気の最新知見とともに、人生の早い時期から自分の体について考える「ライフコース・ヘルスケア」や発症する前に予防する「先制医療」などを近年の研究成果に基づいて解説している書があります。
本日紹介するのは、1931年生まれ、京都大学医学部を卒業、内分泌・代謝学を専攻し、京都大学教授、京都大学医学部長、京都大学総長を務めたのち、総合科学技術会議の議員として、日本の科学技術政策に関わる井村裕夫さんが書いた、こちらの書籍です。
井村裕夫『健康長寿のための医学』(岩波新書)
この本は、高齢社会の日本において、早い時期から人生の全体を通して健康に注意する、いわゆる「ライフコース・アプローチ」が必要になっていることを説いている書です。
本書は以下の10部構成から成っています。
1.少子高齢化とその社会への影響
2.高齢社会で問題となる疾患、NCD
3.環境の変化はNCDにどのように影響するか
4.NCDにどこまで遺伝が関与するか
5.早期の環境因子の影響と新しい学説、DOHaD説
6.人の生活史の特徴と、それに基づくヘルスケア
7.高齢期の健康-サクセスフル・エージングのために
8.ライフコース・ヘルスケア-新しい健康管理
9.先制医療-医学の新しい挑戦
10.健康長寿社会を実現するために-一人ひとりが主役の未来
この本の冒頭で著者は、人口構成の変化について解説しています。
次に、増加するNCD(=非感染性疾患:がん、心血管系疾患、動脈硬化、糖尿病、認知症など)やマイクロビオームのメカニズムについて解説しています。
さらに、人生の早期の環境因子、高齢期の健康、ライフコース・ヘルスケアについて、順に説明しています。
詳細についてはぜひ、この本を手に取ってお読みください。
また、高齢期のサクセスフル・エイジングや、予防医療をさらに進めた「先制医療」という考え方を説明しています。
こうした動きは、遺伝子医療や、ビッグデータの活用により可能になったものであり、その実現のためには何よりも「健康教育」が必要だ、と著者の井村さんは述べています。
あなたも本書を読んで、高齢社会の中で「健康長寿」を目指してみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!