「自分の価値を高めるために、リポジションをしよう!」と呼びかけている本があります。
本日紹介したいのは、ソニーの社長、会長を経て独立して10年を経た出井伸之さんが書いた、こちらの本です。
出井伸之『変わり続ける-人生のリポジショニング戦略』(ダイヤモンド社)
この本は、生涯現役の「個人」でいるための53のコツを、著者の出井さんの経験をもとに書かれた書です。失敗や挫折も力になることを踏まえた「人生のリポジショニング戦略」を紹介しています。
本書は以下の8部構成より成っています。
1.一生働き、一生遊ぼう-人生のリポジショニング戦略
2.人生は「岐路」の連続だ
3.「当たり前」は続かない-少しの勇気で一歩踏み出す
4.失敗は必ずするもの-耐える力と復元力を身につけよう
5.誰もやりたがらないほうを選ぶ-みんなが嫌がる役回りを引き受ける
6.人との距離感を保つ-フラットな人間関係が何よりも大事
7.「3つの時間」を確保しよう-人生を豊かにする「時間」のつくり方
8.リポジションを成功させる4つの法則
この本で著者の出井さんは、「誰もが人生の中で、知らず知らずのうちに、多くの選択をしていることになる」と言います。
この選択の時に、「リポジション」という考え方を持っていると、より戦略的かつポジティブな選択ができる、ということです。
著者がとくに「人生最大の岐路」としているのが40代の選択です。出井さんの場合には、40代で「部門経営者」であるオーディオ事業部長になったことが、大きな転機になった、ということです。
従来は理系出身者が商品部門の事業部長を担い、文系出身者は本部のスタッフ部門の部門長を担うのがソニーの伝統だったそうです。
そうした慣例を破って著者は、文系出身ながらオーディオ事業部長に抜擢されたということで、当初は不況で厳しい事業部だったが、デジタル革命によるCD発売で大きく成長した、ということです。
本書には示唆に富む記述が随所に見られますが、とくに重要な主張である「リポジション」について、必要な4つの要素を以下に紹介します。
1.飛び出す勇気
2.仕事上の経験
3.他者との比較
4.自分の強み
本書では、これら4つの要素を活用して、戦略的にリポジションしよう、と提案しています。
それから、本書で述べている「失敗がもたらす4つの力」も印象的です。以下の4つの力です。
1.キャリア(現場経験)
2.成長
3.リスクとリタ-ン
4.自分の武器
いかに失敗から学び、次に活かしていくかが問われる、と著者は言います。
また出井さんは、「一人になる時間」を作ることや、「これから必要になるであろう」本を買うことを薦めています。大きな書店を自分の本棚だと思って、よく通ったそうです。
最後に、リポジションを成功させる「生き方の4つの法則」を述べています。
1.志、目標を立て、達成のために腹をくくる
2.ポジティブに物事を捉える、失敗したときも次のチャンスと捉える
3.あなたのチーム、あなたの周りの人たちを大切にする
4.何事にも感謝する心を持つ
以上の4つの法則ですが、あなたの才能を目覚めさせるために、新しい場所に身を置くことが大切だ、ということです。具体的には以下の3つです。
◆ 職場の転換
◆ 日本を外から見る
◆ まったく新しいことに挑戦する
出井さんは、もっと「自分を超える」ことを意識してみよう、と最後に呼びかけています。あなたも本書を読んで、人生のリポジションを考えてみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を