多くは無症状で良性の病気である「下肢静脈瘤」という足の血管の病気について、正しい病気に関する情報と様々な新しい治療法について紹介・解説している本があります。
本日紹介するのは、1962年生まれ、高知医科大学卒業後、同大学第二外科入局、ジョーンズホプキンス大学医学部、東京医科歯科大学血管外科講師を経て、現在はお茶の水血管外科クリニック院長の広川雅之さんが書いた、こちらの書籍です。
広川雅之『下肢静脈瘤のセルフケアと日帰り手術』(自由国民社)
この本は、「下肢静脈瘤とはどのような病気か」「どのような治療法があるのか」「どのような場合に医療機関を受信したらいいのか」をできるだけわかりやすく解説している書です。
本書は以下の6部構成から成っています。
1.下肢静脈瘤とはどんな病気?
2.こんな症状が出たら下肢静脈瘤かも?
3.下肢静脈瘤は自分で治せます
4.下肢静脈瘤の治療
5.日帰りできる治療
6.病院選びに迷ったら
この本の冒頭で著者は、「下肢静脈瘤は珍しい病気ではない」として、年齢が上がるほど患者数が増える「足の静脈にこぶのような膨らみが現れる病気」で、なんらかの原因で、足の静脈の血流が悪くなるために起こる、と述べています。
本書の前半では、下肢静脈瘤の原因、種類や似た病気について解説し、具体的な症状を説明しています。主なポイントは以下の通り。
◆ 静脈還流と逆流防止弁
◆ 下肢静脈瘤の原因となる「逆流防止弁」のトラブル
◆ 下肢静脈瘤の種類は、➀伏在型静脈瘤、②軽症静脈瘤の2種類
◆ 下肢静脈瘤に似た病気のエコノミークラス症候群(肺血栓塞栓症)
◆ 下肢静脈瘤の典型的な症状は、➀だるさ・疲れ、②むくみ、③皮膚症状、④こむら返り
◆ 下肢静脈瘤になりやすい人は、➀立ち仕事、②遺伝、③中高年、④妊娠・出産経験、⑤女性、⑥運動不足・肥満
この本の中盤では、「下肢静脈瘤は自分で治せる」として、セルフケアの方法を紹介しています。主な方法は次の通りです。
◆ 体操(午後~夜、毎日、効果をチェック)
◆ マッサージ(1日2回)
◆ 弾性ストッキング(朝履いて夜脱ぐ)
◆ 生活習慣の見直し(➀ウォーキング、②スクワット、③足を高くして休む、④入浴、⑤食事の工夫)
本書の後半では、下肢静脈瘤の治療法および日帰りでできる治療について解説しています。主なポイントは以下の通り。
◆ 治療法は、➀血管内治療、②硬化療法、③手術の3種類
◆ 再発を防ぐには生活習慣の見直し
◆ 日帰り治療は、所要時間30~40分
血管内治療としては、➀レーザー治療、②高周波治療(ラジオ波治療)、③NTNT治療(グルー治療)の3種類があります。また硬化療法は補助療法としても用いられます。
また手術としては、➀ストリッピング手術(働きの悪い血管を引き抜く)および、➁高位結紮術とスタブ・アバルジョン法の2種類があります。
この本の最後で著者は、病院選びに迷った場合の留意点を説明していて参考になります。
本書はイラストやチャート図なども2色刷りで多く入れていて一般の人にもわかりやすく説明されているのでお薦めです。
あなたも本書を読んで、下肢静脈瘤のセルフケアと日帰り手術について学び、正しい知識を身につけておきませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!【2530日目】