「ワクワクすること」が最大のパワーを生む、ワクワクエンジンさえかかってしまえば、部下は上司が何もしなくても勝手に動いてくれる、と提唱している本があります。
本日紹介するのは、1960年生まれ、東京大学文学部心理学科卒業、石油化学メーカーに入社、サンダーバード大学大学院でMBA取得後、国連UNESUCO勤務を経て、インテルに入社して24年間勤務して数々の実績を上げ、現在は独立して、ベンチャー向けコンサルティング、跡見学園女子大学講師、最新コーチングのメソッドを世に広める活動をしている板越正彦さんが書いた、こちらの書籍です。
板越正彦『部下が自分で考えて動き出す 上司のすごいひと言』(かんき出版)
この本は、著者がインテル時代に部下からの360度フィードバックで最低の評価をもらって、コーチングと出会い、「最新コーチング」を駆使するようになった経験をもとに、「管理で動かす」から「ワクワクで動く」へ、上司としての部下育成の姿勢を大きく変えたことを紹介し、「ワクワクすること」が最大のパワーを生むことを伝えるために書かれた書です。
本書は以下の5部構成から成っています。
1.部下が自分で考えて動き出す たった1つの「エンジン」がある
2.部下のやる気のスイッチを入れる 6つの「ステップ」
3.壁にぶつかった部下を支援する 「ケーススタディ」
4.評価を通じて部下を伸ばす 「最新コーチング」
5.部下を自分で走らせるための 「フォローアップ」
この本の冒頭で著者は、部下が自分で考えて動き出す原動力とは、「ワクワクエンジン」で、それを会社の目標とすり合わせることが重要だ、と説いています。
著者の板越さんが経験したのは、部下がワクワクしていることを確認する「ひと言」をかけるだけで、部下は信じられないぐらい気持ちよく動いてくれることでした。
それから自分なりに従来のコーチングをアレンジした「最新コーチング」を駆使するようななった、ということです。
本書の前半ではまず、部下のやる気のスイッチを入れる「6つのステップ」が以下の通り、紹介されています。
1.部下との距離感を縮める
2.部下の「ワクワクポイント」を探る
3.「仕事で何を実現したいのか」考えてもらう
4.部下の本音を引き出す
5.部下のワクワクエンジンを起動させる
6.ワクワクエンジンを本格稼働させる
次に、壁にぶつかった部下を以下に支援するかについて、5つのケーススタディと10のシーンを披露して解説しています。
続いて、著者が推進する「最新コーチング」について、以下の3つの場合ごとにポイントを説明しています。
◆ 結果を出せていないとき
◆ 結果が横ばいのとき
◆ 結果が出てもワクワク感が見えないとき
本書の最後で著者は、部下が自分で走れるような「フォローアップ」について、次のテーマごとに計6つのシーンを紹介してポイントを解説しています。
◆ 成長を拒む部下に殻を破ってもらうとき
◆ 自分を追い込んでしまっているとき
◆ 認めてもらえないと不満を抱いているとき
◆ 周囲との関係をもっと円滑にさせたいとき
この本は、今注目を浴びて多くの企業が採り入れている「1 on 1ミーティング」を効果的に進めるためのポイントが満載で、ぜひ多くの経営者、管理職などリーダーに読んでほしい一冊です。心から推薦します。
あなたも本書を読んで、部下が自分で考えて動き出し、ラクして成果が上がる方法を学び、実践してみませんか。
2020年4月13日に、YouTubeチャンネル『大杉潤のyoutubeビジネススクール』【第63回】新コーチングの真髄が分かる本、にて紹介しています。
毎日1冊、ビジネス書の紹介・活用法を配信しているYouTubeチャンネル『大杉潤のyoutubeビジネススクール』の「紹介動画」はこちらです。ぜひ、チャンネル登録をしてみてください。
では、今日もハッピーな1日を!