「人はどうやったら幸せになれるのだろう。」と問いかけ、人との心地よい距離感の保ち方から、しんどい仕事の乗り切り方、極上の日常のつくり方、そして豊かな年の重ね方まで、80年以上生きてみてやっとわかった成熟した大人になるということを描いた書籍があります。
本日紹介するのは、作家で漫画原作者の小池一夫さんが書いた、こちらの書籍です。
小池一夫『人生の結論』(朝日新書)
この本は、著者が80年以上生きてきて実感としてわかった人生の結論をまとめたもので、成熟した大人になるためのヒントを提唱しています。
本書は以下の7部構成から成っています。
1.人間関係について
2.働くことについて
3.自分との付き合い方について
4.粋について
5.人を愛することについて
6.年を重ねることについて
7.自己実現について
この本の冒頭で著者は、75歳で始めたツイッターについて、この7年間のツイッター投稿で、いちばん反発が大きく、そしていちばん共感されたツイートを以下のように紹介しています。
「日本人の大人の男には、“ 金を持ったに過ぎない子供 ” の男が多過ぎる。大の男の暇潰しが課金ゲームではいけないし、コーラで飯を食ってもいけないし、聴いているCDに握手券が付いていてもいけないのである。大人の男として扱われたいのなら、大人の男になれ。いつまでも、少年のフリは出来ないのだ」
著者としては当たり前のことを書いただけ、ということですが、ある一定の層からは猛反発を受け発言の趣旨さえも理解されなかったそうです。
次に、本書では「人間関係」について、無理をして付き合わないこと、人と人の関係は素直がいちばん、と述べています。
また、人間関係について、以下のようなメッセージを伝えています。
◆ 失礼な人は無視して対応しない、反応すべきでない人を見極める
◆ 怒りを抑えられない人の特質は「人としての余裕」のなさ、付き合うに値しないときっぱり縁を切ること
◆ いい言葉を使う人には、いい人生をつくる力がある
続いて、「働くこと」について、次のようなポイントを紹介しています。
◆ 働くとは「自由を手に入れる」こと
◆ 仕事は時間と量と質の戦い、時間の1番の節約は、急ぐことではなく、確実にやること
◆ 仕事を選ぶことは人生を選ぶこと
◆ 練習が仕事で、競技は集金(by トッププロの競輪選手)
◆ 基礎研究が大切(by 多くのノーベル賞受賞者)
◆ 「技術」とは、心が折れたり、辛苦が成功につながらなかったときでも、ある一定水準以上の仕事ができる、ということ
◆ 仕事は頑張っているほうが必ずしも勝つとは限らない
◆ 「自分が興味を持つ領域のものごとを、自分に合ったペースで、自分の好きな方法で追及していくと、知識や技術がきわめて効率よく身につくのだ。」(by 村上春樹)
◆ 「下足番を命じられたら、日本一の下足番になってみろ。そうしたら、誰も君を下足番にしておかぬ。」(by 小林一三)
◆ スランプのときのキーワードは「人」と「技術」、心を復活させる特効薬は「人に会いに行く」こと
この本の中盤では、「自分との付き合い方」について、次にような成熟した大人になるためのヒントを挙げています。
◆ 自分が自分を雑に扱わない、自分を大切にする人は、人も大切にできる
◆ 自分の評価は自分でする、自分の軸を持ち、決してブレないこと
◆ 弱い者は小さなことですぐに怒る
◆ あなたを大切にしない人を、あなたが大切にする必要はない
◆ 誰と出会うかで人生は変わる
◆ ただでさえしんどい人生で、不得意なことに手を出す必要はない
◆ 人生に期待し過ぎず、失望し過ぎず
続いて、「粋」について、および「年を重ねる」ことについて、以下のようなアドバイスを著者は述べています。
◆ 本を読め、旅に出ろ、人の悪口を言うな
◆ 本を読むことで知識を得て、旅に出て行動することで知識が知恵に変わる、人の悪口を言わないことは人格を表す
◆ 年を取ることは進化だ
◆ 年を重ねることの喜びの一つに、「自分の可能性がなくなる」ことがある
◆ 年を取ると、できることが限られてくるので、少ない可能性に集中することができる
◆ 年老いても自信と確信を持って集中できる
◆ 体験することだけでなく、プラスαの生産(人と関わる生産=SNSの発言など)をすることで、人生が前向きに
◆ グレート・アマチュアをめざす
◆ すべての人が、「自分が無になるスイッチ」を生まれた時から押されている
◆ 「いつか全て終わるのだから、今は頑張ろう」という思いに何度も救われた
最後に、「自己実現」について、著者は以下のようなメッセージを送ってくれています。
◆ 過去が未来を決めるのではなく、未来が過去を決める
◆ もう起こってしまった過去を変えることはできない、しかしその過去の解釈を変えることはできる
◆ 楽観的になりたければ、客観的になれ
◆ 苦労のない人生はないので、その苦労をどう活かすのかで、人生の質が変わる
◆ 人生にゆめが1回きり、1度だけというのは思い込み
◆ 人生二毛作ぐらいは当たり前、長生きすれば三毛作もある
最後のメッセージとして著者は、「判断に迷ったら、人として美しい方を選べ」というのが僕の人生の結論です、述べています。
あなたも本書を読んで、成熟した大人の幸せについて考えてみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を