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『人生は攻略できる』

「リスクを取らなければ成功できないが、リスクを取れば失敗するかも知れない。だとすれば、このゲームを攻略する方法は(たぶん)ひとつしかない。それが、『失敗してもいいリスクを取って、試行錯誤しながら経験値を上げていく』ことだ。」と述べている本があります。

 

本日紹介するのは、1959年生まれ、2002年国際金融小説『マネーロンダリング』(幻冬舎文庫)でデビューし、数々の著書でベストセラーを連発している作家橘玲さんが書いた、こちらの書籍です。

 

橘玲『人生は攻略できる』(ポプラ新書)

 

この本は、「幸福になる方法」ではなく、「幸福のための土台のつくり方」を書いている書です。そのだ台のうえにどんな素敵な家を建てるかは読者が決めることだ、と著者は言います。

 

 

本書は以下の6部構成から成っています。

 

1.世界編1 人生はロールプレイングゲーム

2.世界編2 「自分らしさ」は友だちのなかでつくられる

3.世界編3 「好きを仕事に」の法則

4.攻略編1 お金

5.攻略編2 仕事

6.攻略編3 愛情と友情

 

この本の冒頭で著者は、「家を建てるならちゃんとした土台が必要だ。」「それと同じく幸福な人生にも土台が必要で、それは次の3つだ。」と述べています。

 

◆ お金(金融資本)

◆ 仕事(人的資本)

◆ 愛情・友情(社会資本)

 

 

本書の前半では、「世界編1 人生はロールプレイングゲーム「世界編2 「自分らしさ」は友だちのなかでつくられる」および「世界編3 「好きを仕事に」の法則について、以下のポイントを説明しています。

 

◆ 人生を決める要素は複雑で、「臨界」と「相転移」が繰り返される

◆ 可能性は無限大だが、年を取ると減っていく

◆ キャラに合った自分らしい生き方をする

◆ 地元で友達関係を継続する「ジモティ」

 

◆ 知性と5つの性格特性「ビッグファイブ」

◆「圧倒的な努力」ができるのは好きなことだけ

◆ 好きなことを仕事に、好きよりも得意なことにフォーカス

◆「きらきらキャリア」よりも魅力的な「物語」を持つ

 

 

この本の中盤では、「攻略編1 お金」および「攻略編2 仕事」ついて解説しています。主なポイントは次の通りです。

 

◆ 自由を経済的に定義すると、国家にも会社にも家族にも依存せずに生きられる資産を持つ「経済的独立」

◆ 経済的に独立している人間には、パワハラもセクハラもできない

◆「生涯共働き」は最強の人生設計

◆ 複利は「宇宙で最強の力」

 

◆ 資産は収入と支出の差額から生み出される

◆ 子どものいる4世帯に1世帯は世帯年収1000万円

◆ 宝くじは買わない、マイカーもマイホームもいらない、ウマい話は絶対に来ない

◆ TPOに合わせてマイホームを借り換える

 

◆ 働き方は、➀クリエイター、②スペシャリスト、③バックオフィスの3つ

◆ 組織に属していないクリエイターとスペシャリストは「フリーエージェント」あるいは「インディペンデント・ワーカー」

◆ AI時代には男女の賃金格差は逆転する

◆ サラリーマンは日本にしかいない「絶滅危惧種」

 

◆ 閉鎖的な伽藍と開放的なバザール

◆ 伽藍は「ネガティブゲーム」、バザールは「ポジティブ・ゲーム」

◆ スペシャリストに定年はない

◆ 好きなことに集中すれば、ライバルの8割に勝てる

◆ 好きを維持したまま、一番適したプラットフォームに移動していく

 

 

本書の後半では、「攻略編3 愛情と友情」について考察しています。主なポイントは以下の通り。

 

◆ プライスレスな愛情空間、友情空間

◆ 知らない人とお金でつながっているフラット(冷淡)な貨幣空間

◆ 幸福の土台は、①金融資本(お金)、②人的資本(仕事)、③社会資本(愛情・友情)

◆ 3つの土台がすべてないのが「貧困」

 

◆ 社会資本のみ「プア充」、人的資本のみ「ソロ充」、金融資本のみ「孤独なお金持ち」

◆ 人的資本+社会資本 =「リア充」

◆ 金融資本+人的資本 =「ソロリッチ」

◆ 金融資本+社会資本 =「マダム」「ドラ息子」「裕福な退職者」

 

金融資本+人的資本+社会資本 =「超充」

◆ 社会資本はベタな人間関係よりは「評判」が重要に

◆ 人的資本 ⇒ 評判資本 ⇒ 金融資本 という循環

◆「面白い情報を教える」「知り合いを紹介する」のギバーで評判アップ

 

◆ 人的資本は「好きなこと・得意なこと」に集中する

◆ 金融資本はグローバルマーケットに集中投資する

◆ 社会資本は小さな愛情空間・友情空間と広大な貨幣空間のネットワークに分割する

◆ 大きな人的資本、金融資本、小さな愛情空間、広大な貨幣空間(友達)ネットワークを持つのが来るべき時代の人生戦略

 

この本の締めくくりとして著者は、幸福に生きるためのヒントとして、「いますぐ幸福になろうと必死にならなくてもいい」「モノよりもコトの方が幸福感は長く続く」という言葉を紹介しています。

 

 

あなたも本書を読んで、リスパ(リスク・パフォーマンス)思考の成功法則を学び、人生を攻略していきませんか。

 

 

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では、今日もハッピーな1日を!【3238日目】