書評ブログ

『人類なら知っておきたい、「人工知能」の今と未来の話』とは?

人工知能(AI)とロボットは近年、目覚ましい発展を遂げていますが、それが必ずしもバラ色の未来を約束するものではなさそうだ、と指摘している本があります。

 

 

本日紹介したいのは、大阪工業大学ロボット工学科教授、工学博士で、産官学連携での生活支援ロボット開発を目指している本田幸夫さんが書いた、こちらの新刊書籍です。

 

 

本田幸夫『人類なら知っておきたい、「人工知能」の今と未来の話』(PHP研究所)

 

 

この本は、第三次AIブームと言われる現在、人工知能(AI)とロボットが今、どうなっていて、今後どのように進化・発展していくのか、という未来を描いた書です。

 

 

これからの未来、AIとロボットは、間違いなく生活にどんどん密着していき、避けられない話題となっていきますが、AIとロボットの発展は、必ずしもバラ色の未来を約束するものではなさそうです。

 

 

逆に、ロボットに仕事を奪われる人類を滅ぼす、という悲観的な説も出てきています。

 

 

 

そうした中で、人類なら知っておきたい「人工知能」の今と未来について、本書は以下の9部構成にて分かりやすく解説しています。

 

 

1.人工知能とロボットは、今どうなっているのか?

 

2.人工知能とは一体何なのか?

 

3.ロボットの定義とは?

 

4.あれもロボット、あの中にも人工知能

 

5.ここまできた!最新ロボットとAI事情

 

 

6.ロボット・AIを発展させた人たち

 

7.ロボットとAIの開発が進むと、我々の生活はどう変わるのか

 

8.ロボット、AIは人類の敵か?

 

9.ロボット、AIと私たちの未来

 

 

この本では、とにかく分かりやすさを第一に、現在と未来の人工知能やロボットに関する技術について解説しています。

 

 

とくに重要な概念となる「ディープラーニング」「フレーム問題」については、明快に分かりやすい解説をしています。

 

 

「ディープラーニング」とは、データの特徴を学習して、事柄を認識したり、分類したりする機会学習方法のひとつです。

 

 

その前提として、「ニューラルネットワーク」という、人間の脳の神経回路網を機械で再現しようとするAIを知らなければなりません。

 

 

従来は3層の「ニューラルネットワーク」の情報処理で限界とされていたのが、「ディープラーニング」の技術により、10~20層という深くまで(ディープ)学習(ラーニング)できるようになり、情報解析の精度が飛躍的に高まった、ということです。

 

 

また、「フレーム問題」とは、情報処理能力に限界のあるAIには、現実に起こりうるすべての問題に対処することはできない、というものです。

 

 

具体的には、AI搭載のロボットでは、プログラムで命令されたこと以外の不測の事態には対処できない、ということです。

 

 

これはまさに、インプットされたルールにのみ従う記号処理型のAIの時代の問題で、現在は、全ての可能性をプログラミングするのではなく、その時々で99%安全だとされる行動を取るようにAIをプログラムすればよい、という「統計学的な」アプローチが取られています。

 

 

それでも残り1%の可能性にぶつかった時の対処は残り、「フレーム問題」は、実はAIだけでなく、人間そのものについても難問だ、ということです。

 

 

それでも技術革新によりコンピュータの高速・大量処理が可能となったことにより、膨大なビッグデータを統計学的に処理することにより、ロジックやルールは分からないものの、パターン分析や相関分析により、「フレーム問題」の克服にかなり近づくことになっています。

 

 

そのほかにも、現在論点になっている、人工知能(AI)やロボットと私たち人間との関わりや、社会に対する影響などを多角的な観点から、本書は説明しています。

 

 

あなたも本書を読んで、「人工知能(AI)の今と未来」について、知識を整理し、考えてみませんか。

 

 

 

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では、今日もハッピーな1日を

 

 

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