「50代は、日本の人口でいちばんのボリュームゾーンです。この世代が『もう無理』とか『枯れよう』とか思っていると、日本はダメになってしまいます。」と警鐘を鳴らし、「自分のため、家族のため、社会のために、あと20年、30年は頑張らなくてはいけないのです。」と提唱している本があります。
本日紹介しているのは、1965年東京都生まれ、早稲田大学政治経済学部卒、いすゞ自動車、リクルート人材総合サービス部門、カルチャーコンビニエンスクラブ(CCC)等を経て、現在は人事コンサルタント、フォー・ノーツ株式会社代表取締役社長の西尾太さんが書いた、こちらの書籍です。
西尾太『人事の超プロが教える会社員 50歳からの生き残り戦略』(PHPビジネス新書)
この本は、「50代社員に関する意識調査」によって50代ビジネスパーソンの現実をしっかり受け斗またうえで、50代の強みやコミュニケーション、転職や独立すても困らない年収を維持・向上する力、50代以降のキャリアビジョンに関するカドバイスを伝えてくれる書です。
本書は以下の9部構成から成っています。
1.はじめに-50代とはどのような世代か?
2.現実を見よう 「50代社員に関する意識調査」結果報告
3.人事部長として困る50代、ありがたい50代
4.50代の強みを考えよう
5.50代のコミュニケーション
6.転職しても困らない年収を維持・向上させる力
7.中長期的なビジョンとプランを持とう
8.まだまだこれから、楽しい人生が待っている
9.おわりに-頑張ろう50代
この本の冒頭で50代の著者は、「我々は60代になっても、70代になっても働くかも知れない世代です。50代になったからといって、『定年まで逃げ切ろう』とか『もう終わり』とか『今さら頑張っても』とか、ネガティブなことを言っている場合ではないのです。」と述べています。
本書の前半では、「現実を見よう 50代社員に関する意識調査 結果報告」および「人事部長として困る50代、ありがたい50代」について、著者の見解を説明しています。主なポイントは以下の通り。
◆ 70歳定年制になる、まだまだ働かなければならない
◆ 黒字経営にもかかわらず、早期退職の募集がなされる
◆ 給与は「後払い型」から「時価払い型」になる
◆ ITなど新たな知識、スキルは必須
◆ 無駄なものを捨てることで、56歳で脳は出力性能の最大期
◆ 役職に驕らない50代はありがたい
◆ 自分の得意分野を認識し、活用している50代はありがたい
◆ 低い評価を謙虚に受け止め、変わろうとしている50代はありがたい
◆ 人を育て、。困っている人を助ける50代はありがたい
◆ 情報収集、勉強をしっかり行っている50代はありがたい
この本の中盤では、「50代の強みを考えよう」「50代のコミュニケーション」および「転職しても困らない年収を維持・向上させる力」について考察しています。主なポイントは次の通りです。
◆ ビジネススキルを棚卸しして、マネジメント力はあるか
◆ 管理職として優れている8つの行動を持っているか
◆ 人材育成は会社に対する多大な貢献、起業するときも役に立つ
◆ 得意なことと苦手なことを明確にする
◆ 自分のコミュニケーションの特性を把握する
◆ 聞き上手になる
◆ 質問のスキルを磨く
◆ 自らの表現力をチェックする
◆ 発信と受信は2:8
◆ コンピテンシー(ビジネスに欠かせない行動)を高める
◆ 計数管理、問題分析、スペシャリティは転職しても武器になる
◆ 戦略策定、変革力、解決策の提示は、いらないものを捨て、価値を創造する力
◆ ビジョン策定、組織運営、説得力、信念は、組織トップには不可欠
本書の後半では、「中長期的なビジョンとプランを持とう」および「まだまだこれから、楽しい人生が待っている」をテーマに、以下のポイントを解説しています。
◆ 何歳まで働くのかを決め、どのように働くかイメージする
◆ これからの働き方は、「100:0」ではなくなる
◆ パフォーマンスが高い人ほど、時間や場所から自由になれる働き方を志向する
◆ 副業やボランティアをしよう
◆ 独立を真剣に考え、準備を周到に行う
◆ 書いたことは実現する
◆「1万時間の法則」で、50歳から新しいことを始める
◆ 時間は有限、使い方を厳しく
◆ 健康については、自分に厳しく
この本の締めくくりとして著者は、「我々50代は、自分たちが思っているほど若い世代から嫌われているわけでも、疎まれているわけでもなかった」と述べています。
あなたも本書を読んで、人事の超プロが教える「50歳からの生き残り戦略」を学び、会社員として実践し、新たなステージでの活躍を目指してみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!【2721日目】