「かつてはベストセラーを生み出す作家がお金持ちになりましたが、今の出版界において経済的に成功しているのは、ほとんどビジネス書を書いている作家です。」「なぜ ”作家” ではなく ”ビジネス書作家” なのかと言うと、その理由は自分自身もビジネスをしているからです。」と述べている本があります。
本日紹介するのは、1973年生まれ、10万部突破のベストセラーとなった『成功本50冊「勝ち抜け」案内』(光文社)のほか、ベンチャー起業家、経営コンサルタントとして数多くのベンチャー企業経営に関わりながら、世界中の成功本やビジネス書を読破、現在は、自ら立ち上げた出版社でクリニック経営者、オーナー経営者、不動産投資家などの出版及びプロモーションのアドバイスを行っている作家、出版プロデューサー、経営コンサルタント、富裕層専門コンサルタント、複数の会社に出資するエンジェル投資家の水野俊哉さんが書いた、こちらの書籍です。
水野俊哉『富豪作家 貧乏作家 ビジネス書作家にお金が集まる仕組み』(秀和システム)
この本は、富豪作家と貧乏作家の違いを執筆場所、移動手段、編集者との付き合い方についての面から解説し、富豪作家とはどのような存在なのか、著者を含めて有名な富豪作家について紹介するとともに、出版業界のビジネスについてもQ&A方式で解説している書です。
本書は以下の5部構成から成っています。
1.富豪作家、貧乏作家とは?
2.富豪作家は○○である
3.出版で人生が変わっちゃった人・水野俊哉の「富豪作家への道」
4.富豪作家の秘密、教えます
5.現代の出版富豪作家列伝
この本の冒頭で著者は、「もともと収入の高い方が本を出してさらに金持ちになるか、本を中心としたビジネスモデルのオーナーになるか。それが、富豪作家への近道です。」と述べています。
本書の前半では、「富豪作家、貧乏作家とは?」および「富豪作家は○○である」について著者の見解を説明しています。主なポイントは以下の通りです。
◆ 富豪作家の執筆場所は高級ホテルか別荘で締め切りに追われない
◆ 富豪作家は印税収入を当てにせず、移動手段は高級車
◆ 富豪作家の本業は、投資や会社経営
◆ 富豪作家はビジネス誌やネットニュースで情報収集
◆ ビジネス書作家は書籍の印税よりも、書籍から派生する売り上げが大事と考える
◆ マネタイズの方法は、講演、セミナー、コンサルティング、動画や商材の販売、オンラインサロンなど
◆ 出版は究極の自己投資
◆ 富豪作家になるには、権利ビジネスを展開すること
◆ 権利ビジネスとはフリーミアムモデルでミドルエンド、バックエンドの商品を売る
◆ フロントエンドが本の出版
◆『鬼滅の刃』のメディアミックスとタイアップを真似る
◆ 集英社はコンテンツの権利を管理して高収益会社に変貌
◆ ビジネス書作家は「ブランド」で、希少性・権威性・ストーリーがある
◆ 出版は自分をブランド化することで、周囲が価値を認めるには「歴史」が必要
◆ 一発屋の出版ではなく、何冊も本を出していく積み重ねによってブランドになる
◆ 富豪作家はビジネスオーナーか投資家で、出版した後が大事
この本の中盤では、「出版で人生が変わっちゃった人・水野俊哉の富豪作家への道」および「富豪作家の秘密、教えます」について、次のポイントを説明しています。
◆ 出版コンサルティングが仕事のメイン
◆ 出版社「サンライズパブリッシング」を設立して富裕層向け出版コンサルティング
◆ 人生を変える出版、スター著者の発掘が2大コンセプト
◆ 著者プロデュース型の出版
◆ 富豪作家は自分の本をプロデュースしている
◆ 富豪作家への近道は、プロコーチ(プロデューサー)のサポートを受けること
◆ ベストセラーの経済効果は数億円規模に上る
◆ 本を出すメリットは、①知名度が上がる、②権威性が増す、③人気が出る
◆ SNSとの付き合い方は、①マイペースで継続、②C to C ビジネスにつなげる
◆ ブランディングとは、輝くメッセージを継続的に発信し続けること
◆ 富豪作家は数十冊の本を出している
◆ 10年以上生き残るビジネス書作家は、①ファンがいる、②一度でも10万分以上のベストセラーを出している、③業界の権威になっている、④本業が儲かっていて本の広告費を捻出できる
◆ 富豪作家への道は1日にして成らず
本書の後半では、「現代の出版富豪作家列伝」を紹介しています。富豪作家およびポイントは以下の通り。
◆ 内藤忍の「資産設計実践会」
◆ 金森重樹の「通販大家さん」とメルマガ「回天力学」
◆ 本田直之のオンラインサロンと「Destination Restaurants」
◆ 山田真哉は、「ユーチューバー会計士」のトップ
◆ 本田健の出版各社でシリーズ展開する「並外れたプロデュース能力」
◆ 水野俊哉は顔出ししないクローズドセミナー・講演会で活動
◆ 午堂登紀雄は、キャッシュフローを作って投資で雪だるま式に大きくしていく
◆ 神田昌典の「次世代マーケティング実践協会」
◆ 近藤麻理恵は、最も世界的に成功した日本人作家
この本の締めくくりとして著者は、「富豪作家は、10年かかって熟成されるものである。」と述べています。
私は、2017年2月にデビュー作『入社3年目までの仕事の悩みに、ビジネス書10000冊から答えを見つけました』(キノブックス)を出版して以来、2022年の現在までほぼ毎年、計5冊のビジネス書を出版し、来年2023年3月に『定年ひとり起業』シリーズの第3弾を出版することが決まっています。
本書の「富豪作家」の定義では、10年継続して数十冊の本を出版し、SNSで継続的に発信し続け、最低でも10万部のベストセラーを出し、儲かる本業をベースに自由なライフスタイルをするビジネス書作家、ということなので、もう一歩というところでしょうか。
あなたもこの本を読んで、ビジネス書作家にお金が集まる仕組みを学び、「富豪作家」への道を目指してみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!【2872日目】