「現在は、総活躍時代といわれています。それまでスキルを培い、能力を発揮してきた人たちを、なるべく離職させない働き方ができるような仕組みを整えることが、本当の働き方改革だ」と述べている本があります。
本日紹介するのは、1972年東京生まれ、明治大学大学院経営学研究科経営学専攻博士前期課程修了、経営学修士で、特定社会保険労務士、傾聴アソシエ、採用定着士、ジョブオペ認定コンサルタント、仕組み経営コーチ、大槻経営労務管理事務所・代表社員の大槻智之さんが書いた、こちらの書籍です。
大槻智之『働きやすさこそ最強の成長戦略である』(青春出版社)
この本は、長年にわたり、あらゆる業界の、あらゆる規模のあらゆる労務トラブル、経営者、人事担当者の悩みに接してきた著者の経験から「これらを根本的に解決するために必要なことは何か」を多くに実例とともにあますところなく伝えてくれる実践的な指南書です。
本書は以下の7部構成から成っています。
1.はじめにー20年以上、日本のあらゆる労務トラブルを解決してきました
2.「働きやすさ」は最強にして最高の会社の武器になる
3.知らないと危ない! 労働基準法の落とし穴
4.次々でてくる新・雇用形態、御社で本当に使えますか?
5.ハラスメント対策が会社の未来を左右する
6.「社員の幸せと会社の業績」を両立させるということ
7.おわりにーどんなに社会が変わっても成長し続ける企業の共通点
この本の冒頭で著者は、「日々、社労士として業務をこなすうちに、これから目指すべき方向性も明確になってきました。」として、次の2点を挙げています。
◆ 日本の企業を働きやすくしていくこと
◆ 日本を働きやすい社会にすること
本書の前半では、「働きやすさは最強にして最高の会社の武器になる」について、以下のポイントを説明しています。
◆ 退職を防ぐことを可能にするのがテレワーク
◆ 地方でも働きやすい環境に
◆ 働き方改革3つのポイント(①残業時間の上限規制、②年休の取得義務化、③高プロ制度の新設)
◆ 労働時間管理と生産性向上、しわ寄せがくる管理職のサポートを
この本の中盤では、「知らないと危ない! 労働基準法の落とし穴」および「次々でてくる新・雇用形態、御社で本当に使えますか?」について、解説しています。主なポイントは以下の通り。
◆ 就業規則、労働契約、労働基準法の理解が大切
◆ 休憩、休日、休暇の正しい理解
◆ 就業規則で労務トラブルを回避
◆ 同一労働同一賃金は実現できるか?
◆ 賃金を「人」から「ジョブ」にひも付けられるか?
◆ 社員の個人事業主化のメリット・デメリット
◆ 欧米流ジョブ型雇用の実現性
◆ 副業のメリット・デメリット
本書の後半では、「ハラスメント対策が会社の未来を左右する」および「社員の幸せと会社の業績を両立させるということ」について考察しています。主なポイントは次の通り。
◆ 社内ツールとしてのLINEグループの使い方
◆ 自覚のない「新型セクハラ」に注意
◆ ブラック企業にならないように社長が注意すべきこと
◆ パワハラ・セクハラ基準を知っておくこと
◆ テレワーク、在宅勤務は育児で一変する家庭環境
◆ テレワークの課題は労働時間管理と評価制度
◆ 美容師のフリーランス化など個人事業主としての働き方に
◆ 社員のチャレンジを推奨する制度
この本の締めくくりとして著者は、「労働をとりまく環境が変わっても、成長を遂げる企業にはひとつの共通点があります。それは例外なく、労働者と使用者の関係性が良好なことです。」と述べています。
また、「労使トラブルの原因を探っていくと、そもそも入社の時点でボタンを掛け違えたケースが多い」と指摘しています。まずはミスマッチのない採用をし、入社後は適正で明確な評価制度で人事査定をしていくことで、社員は成長して生産性も上がるのです。
あなたも本書を読んで、「最強の成長戦略」である「真の意味での働きやすさ」を実現するポイントを学び、実践してみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!【2768日目】