書評ブログ

『イラストとマンガでわかる!はじめての経理のおしごと』

「過去に自分で勉強しようと思って入口で挫折した私自身の経験。その経験を踏まえ、みなさんにも経理としての第一歩を踏み出す応援ができないかという思いがありました。」と述べて、経理のことをまったく知らない方でも、経理として仕事ができるようにお手伝いや応援をしてくれる本があります。

 

 

本日紹介するのは、金融機関、医療機関、保険会社などで営業職事務職などさまざまな業界と職種を経験し、数字の大切さを知りながらも苦手意識が消えないまま悪戦苦闘する会社員時代を過ごした後、2010年よりキャリアアップを支援する活動として職業訓練校の講師を開始して、現在は簿記・会計の講師、公共職業訓練や専門学校講師、社長BOXIゲームシニアインストラクターとして活動する Asサポート代表下釜綾子さんが書いた、こちらの書籍です。

 

下釜綾子『イラストとマンガでわかる! はじめての経理のおしごと』(ソーテック社)

 

 

この本は、著者の受講生の声や実務での経験から、経理の全体像ここは知っておいて欲しいな、というポイントを集め、目の前の受講生や新人の経理スタッフに話すように、伝えることやポイントや全体像を書いている書です。(登場人物は、経理部・けいとくん、まりちゃんと社長、会長)

 

 

本書は以下の8部構成から成っています。

 

1.経理のお仕事とは?

2.「簿記」を知れば「決算書」が読めるようになる

3.経理に必須「簿記」ってなに?

4.仕訳パターンを知ろう!

 

5.現金と預金の管理

6.「売上」や「仕入」の管理

7.給与の計算と支払いのお仕事

8.決算と手続き

 

 

この本の冒頭で著者は、「今は販売の仕事をしているけど、経理とか事務の仕事してみたいな」、「簿記を勉強したけど、実務ってどんな感じかな?」という全体像や基礎を知りたい、学んでみたいと思っている方にピッタリな本だ、と述べています。

 

 

本書の前半では、経理のお仕事とは?」および「簿記を知れば決算書が読めるようになる」について、以下のポイントを説明しています。

 

◆ 経理の仕事は「会社の活動内容を数字で表すこと」

◆ 経理で扱う2つの帳簿(主要簿・補助簿)

◆ 経理で使う証憑書類(取引の証拠となる書類)

◆ 会社で使う印鑑(実印・銀行印・角印・ゴム印)

 

◆ 会社の帳簿は「複式簿記」で記録する

◆ 決算書は、①貸借対照表、②損益計算書、③キャッシュフロー計算書

◆ 貸借対照表は会社の財政状状態を表す資料

◆ 損益計算書は1年間の経営成績を表す資料

◆ 5つの利益(売上総利益・営業利益・経常利益・税引前当期利益・当期純利益)

 

 

この本の中盤では、「経理に必須『簿記』ってなに?」および仕訳パターンを知ろう!」について解説しています。主なポイントは次の通りです。

 

◆ 複式簿記で取引の二面性を記録

◆ 勘定科目を使って記録

◆ 左と右に分けて仕訳を書く

◆ 仕訳で使う主な勘定科目をおさえる(貸借対照表・損益計算書)

 

◆ 取引ごとに「仕訳のルール」をおさえる

◆ 現金、預貯金、商品売買、仕入、売上の仕訳をおさえる

◆ 経費の仕訳をおさえる

◆ 仕訳帳と総勘定元帳

 

 

本書の後半では、現金と預金の管理」「売上や仕入の管理」「給与の計算と支払いのお仕事」および決算と手続き」について考察しています。主なポイントは以下の通り。

 

◆ 現金の管理と預金の管理

◆ 経費の精算と仮払金の発生・精算

◆ 売上や仕入の管理

◆ 売上時の消費税の処理、請求書の発行、売掛金の回収確認・仕訳

◆ 仕入時の消費税の処理、納品書と請求書のチェック、支払いのチェック

 

◆ 給与の計算、総支給額、控除項目、控除額(税金・社会保険料)

◆ 給与明細の作成、振込手続き

◆ 給与に関する仕訳

◆ 年末調整

 

◆ 決算整理前の試算表を作成

◆ 決算整理仕訳と最終的な修正

◆ 棚卸と売上原価の計算

◆ 固定資産の減価償却

 

◆ 引当金の計上

◆収益と費用の整理

◆ 決算書の作成

◆ 法人税や消費税の申告書を作成、提出

 

 

この本の巻末には、「経理納付関係・年間カレンダー」が掲載されていて、復習としてチェックに活用できます。

 

 

あなたも本書を読んで、経理の仕事の全体像と基本を学び、仕事に活かしてみませんか。

 

 

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では、今日もハッピーな1日を!【2863日目】