200年前から現代まで読み継がれている「アメリカ資本主義の父」と呼ばれるベンジャミン・フランクリンの名文集の書があります。
本日紹介するのは、アメリカ、マサチューセッツ州生まれで、12歳で印刷工になったのち、政治家となって外交交渉に従事し、「アメリカ独立宣言」の起草委員のひとりで、「アメリカ合衆国建国の父」とも呼ばれるベンジャミン・フランクリンが書いた、こちらの書籍です。
ベンジャミン・フランクリン『ベンジャミン・フランクリン 富に至る道』(アチーブメント出版)
この本は、ベンジャミン・フランクリンが1700年代に説いた繁栄の原理原則、解題者・青木仁志さんの言葉で言えば、「縁ある人を幸せにした結果、与えられる祝福」について、分かりやすく現代風に編集された書です。
本書は以下の7部構成から成っています。
1.富に至る道
2.真の幸福について
3.商売で守るべきルール
4.若き商人への手紙
5.誰でもポケットが金でいっぱいになる方法
6.人間性について
7.13徳
この本の冒頭で著者は、理念の大切さとして、「富に至る道」の中で、以下の原理原則を述べています。
◆ 神は自ら助来る者を助く
◆ 人生を愛するなら、時間を浪費してはならない、人生は時間の積み重ねだから
◆ 勤勉ならば、飢えることはない
◆ 勤勉は幸運の母であり、神は勤勉な者に、すべてを与えてくれる
◆ 今日できることは、明日に延ばすな
◆ 点滴、石をうがつ、小さな一撃も度重なれば大木を倒す
◆ 勤勉であると同時に、まじめで落ち着いて注意深くなければならない
◆ 勤勉であれ、自分の仕事に注意深あれ、に「倹約」を加えなさい
◆ 得られるものを得て、得たものを手放すな
◆ 老後と貧困に備えて、できるあいだに蓄えよう
◆ 謙虚に神の祝福を願って、現在のところ神の祝福に恵まれないような人たちに寛容になって、慰め、助けるようにしよう
◆ 助言を受け入れない者は救いがたく、道理に耳を傾けない者は必ず厳しい目に遭う
続いて、「真の幸福」について、フランクリンは次のポイントを挙げています。
◆ 徳がなければ、命や健康を維持しても、幸福とは直接つながらない
◆ 幸福は、心から直接湧きでてくるものだ
◆ 徳は、健康を保ち、節制を指示する
◆ 幸福は、徳のある、自分が認めている行為にのみ存在する
さらに、「商売で守るべきルール」として、以下の「9つのルール」を本書では紹介しています。
1.「勤勉」は富、名誉、信用を得るための正しい方法である
2.人を故意にだましたり、出し抜くことがないようにして、よい基礎を築け
3.すべての法的負債は、なくすように努めよ
4.あなたの店なり倉庫なり商売の行われている場所に、なるべきいるように努めよ
5.要人はもちろん、そうでない人にも丁寧な接客を務めよ
6.おしゃべりが過ぎないようにしつつ、あなたの商品を薦めるのに必要なくらいは話し、常にマナーを守るべし
7.会計記録を正確につけるように細心の注意を払うべし
8.信頼する人にはできるかぎり心を配るべし
9.世間でまっとうな人間と思われるように努力せよ(謙虚な態度を取り、常に品格を高くして、信用を高めよ)
その他、この本の後半で著者は、次のようなアドバイスを提示しています。
◆ 時は金なり
◆ 信用は金なり
◆ 富に至る道で特に大切なのは「勤勉」と「倹約」だ
◆ 誠実さと勤勉を忠実な友にすべし
◆ 稼いだ金より1セント少ない金を使うべし
本書の最後には、ベンジャミン・フランクリンが、習慣にすべき「13の徳」を整理し、「短い戒律」を付けて、以下の通り提示しています。
1.節制 飽くほど食うなかれ、酔うほど飲むなかれ
2.沈黙 自他に益なきことを話すことなかれ、むだ口をたたくなかれ
3.規律 物はすべて場所を決めておくべし、仕事はすべて時間を決めてするべし
4.決断 やるべきことをやると決心すべし、決心したことは必ずやりとげるべし
5.倹約 自他に益なきことに金を使うなかれ、すなわち、むだづかいをするなかれ
6.勤勉 時間をむだにするなかれ、常に有益なことに時間をつかうべし、むだな行動はすべてやめるべし
7.誠実 だまして人を傷つけることなかれ、清く正しくかんがえるべし、しゃべる場合も、そうするべし
8.正義 人に損害を与えたり、自分の義務であることをやらずして、人を不当に扱うなかれ
9.中庸 極端を避けるべし、怒るに値すると思われる損害を受けても、耐えるべし
10.清潔 身体、衣服、住居の不潔を許すべからず
11.平静 小さなこと、ありがちな事故や避けられない事故に、心を乱すなかれ
12.純潔 性的営みは、健康や子作りのためにのみおこなうべし、性におぼれて、なまくらになったり、身体を壊したり、また、自他の平和や信用を傷つけることなかれ
13.謙虚 イエスとソクラテスを見習うべし
以上の「13の徳」について、著者のフランクリンは、この順番で毎週1つずつ点検しながら、習慣として身につけていった、ということです。
フリーランスになって間もなく丸4年。この「13の徳」はビジネスを伸ばしていくうえで、また幸せな生活を送っていくうえで、ほんとうに大切なことが凝縮されているなあ、と実感します。
あなたも本書を読んで、「真の幸福とは?」「真の豊かさとは?」ということを考え、「13の徳」を習得することで、「真に豊かで幸福な人生」を送ってみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!