「よいマナーは内面からにじみ出るもの。それは、他人を思いやり、自らを尊重するという、生来の感覚を映し出したものです。」と述べている本があります。
本日紹介するのは、31歳で作家活動を始め、ヨーロッパやアメリカ社会を描いた人気雑誌での連載が話題となり、アメリカのキャリア・ウーマンの草分けとなったエミリー・ポストが書いた、こちらの書籍です。
エミリー・ポスト『エミリー・ポストのエチケット』(宝島社)
この本は、全米で90年間、聖書に次ぐロングセラーとして多くの人々に読み継がれている、マナー&エチケット本の決定版です。
本書は以下の16部構成から成っています。
1.暮らしのガイドライン
2.ふだんの大切なマナー
3.礼儀
4.パーソナルイメージ
5.テーブルマナー
6.外食
7.旅行
8.スポーツとレクリエーション
9.イベントや観劇などで
10.会話上手になるには
11.電話のマナー
12.個人的な通信機器
13.コンピュータとコミュニケーション
14.ソーシャル・ネットワーキング
15.オフィスのエチケット
16.職場の人間関係
この本の冒頭で著者は、「本質的なマナーは時代に左右されません。」と述べ、「マナーのすべては、敬意・思いやり・誠実さといった基本原理を基盤とします。」と説明しています。
そして、敬意・思いやり・誠実さについて、次のように解説しています。
◆ 敬意: その人の生い立ちや人種や宗教がなんであれ、人間としての価値を認めること
◆ 思いやり: 思慮深く行動すること
◆ 誠実さ: 真摯に、そして誠意をもって行動する
その他、マナーには「優しさ」と「親切心」という、欠かせない2つの重要な特質がある、と著者は指摘しています。
さらに、時代を超えた原則である「エチケット」について、本書では次のように整理して説明しています。
◆ 時代とともに日々、変化する
◆ 社会的階層や年齢にかかわらない、すべての人たちのための行動基準
◆ 過去の産物ではなく現在のもの
◆ 気取った態度や見下した態度ではない
エチケット、すなわち礼儀正しさや品性は、社会をひとつにまとめる接着剤の役割をし、複雑で目まぐるしく変化し続ける今日、その質はかつてないほど重要だ、と著者は説いています。
この後、暮らしの中のさまざまな状況におけるマナーについて、いろいろな切り口から、この本では大切なポイントを紹介しています。
とくに私が興味深く、共感できたのは以下の状況でのマナーです。
◆ パーソナルイメージ
◆ 外食
◆ 旅行
◆ イベントや観劇などで
◆ 会話上手になるには
◆ コンピュータとコミュニケーション
◆ ソーシャル・ネットワーキング
また最後には、オフィスでのマナーとして、職場の人間関係について詳しく記されていて参考になります。
興味深く役立つのは、「理想の上司」となるためのスキルが、以下の通り紹介されている部分です。
◆ 常に部下をサポートする用意がある
◆ 物事を明快に伝えられる
◆ 部下にも礼儀正しく接する
◆ 仕事を褒める
◆ オフィス全体に目配りできる
◆ 自分のミスに責任を持つ
これらはすべて、多くの人が共感するスキルでしょう。
また現在、とくに日本でも大きな問題になっている「セクシュアルハラスメント」についても、事例を挙げながら詳しく解説されています。
具体的には、次の4つの要素を含む言動は、セクシュアルハラスメントと断定できる、としています。
◆ あなたの性別や性に関する言動である
◆ その侮辱的言動が意図的に、または繰り返し行われている
◆ あなたの望まない言動であり、あなたから同様の言動を返すことがない
◆ その言動のせいで仕事に支障が出たり、職場の雰囲気が気まずくなったりしている
あなたも全米で90年間、聖書に次ぐロングセラーである本書を読んで、マナーとエチケットの本質を学んでみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を