「現代技術と市場経済体制によって変わりつつある戦争は、戦争らしくない戦争のスタイルで展開されるだろう」と述べて、現代中国の軍事戦略の根幹をなす考え方を表している本があります。
本日紹介するのは、中国人民解放軍空軍政治部創作室副室長、空軍大佐を歴任し、国家1級作家である喬良さんが書いた、こちらの書籍です。
喬良『超限戦 21世紀の「新しい戦争」』(共同通信社)
この本は、変化した戦争の方式に関して、いったい何が変化をもたらしたのか、またどんな変化が起こり、われわれはどこへ向かい、そしてこうした変化にどう対応していけばよいのか、を明らかにしている書です。
本書は以下の大きく「新戦争論」と「新戦法論」に分けて、全部で8部構成から成っています。
1.いつも先行するのは兵器革命
2.戦争の顔がぼやけてしまった
3.教典に背く教典
4.アメリカ人は象のどこを触ったのか
5.戦争ギャンブルの新たな見方
6.勝利の法則を見いだすー側面から剣を刺す
7.すべてはただ一つに帰するー超限の組み合わせ
8.必要な原則
この本で著者は、現役の中国軍将校として、超大国アメリカとの戦争に勝つためには、新テロ戦争や生物・科学兵器、ハッカー戦争、麻薬密売なども含むあらゆる手段を使う、つまり限度無く全ての手段を使うことを説いています。
その中身が、中国国内はもとより、台湾・香港など対外中国人の間でも広く読まれて大きな反響を呼んでいます。
さらに、米中間の軍事対立が激化していく中で、アメリカ海軍大学がこの本を教材に使いたいとの意向を著者に伝えてくるなど、軍事専門家の注目を集めました。
この本の要点を最後に監修者は以下の4点にまとめています。
◆ グローバル化と技術の総合を特徴とする21世紀の戦争は、すべての境界と限度を超えた戦争で、これを「超限戦」と呼ぶ
◆ 全く新しい戦争の形態ー「非軍事の戦争行動」が出現し、貿易戦争・金融戦争・新テロ戦争・生態戦争などがそれにあたる
◆ 貧しい国や弱小国は、非均衡・非対称の戦法として、都市ゲリラ戦・テロ戦・宗教戦・持久戦・インターネット戦で効果を発揮する
◆ テロリストとスーパー兵器になりうる各種のハイテクこそが、本当に人々を恐怖に陥れる
あなたも本書を読んで、21世紀の新しい戦争に向かう「中国の戦略」を学んでみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!