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定年前起業への道 ~ 知的生活の実践<まとめ>

ドキュメンタリー『定年前起業への道~57歳からの挑戦!』第65回は、「知的生活の実践」<まとめ>です。

 

 

 

《 知的生活は「習慣」が大切!》

 

 

私の「知的生活」のための先生は、やはり外山滋比古さんになります。

 

 

外山さんは、91歳の現在も現役で執筆活動をし、「知の創造」を続けています。まさに、「知の巨人」と呼ばれる、私が「人生の師」と仰ぐ方です。

 

 

その心身の健康の秘訣になる著書がこちらの書です。

 

 

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外山滋比古『元気の源 五体の散歩』(祥伝社)

 

 

この本は、若い頃は病弱だった外山さんが、年を経るごとに心身ともにますます健康になっていった秘訣を披露した書です。

 

 

散歩が健康にいいこと、とくに成人病予防のための「生活習慣の改善」に良いことは、よく知られていますが、外山さんは普通の散歩を「足の散歩」とし、それだけではなくて、足を含めた「五体の散歩」を提唱しています。

 

 

外山さんの健康の秘訣である「五体の散歩」とは次の5つです。

 

 

1.足の散歩 (普通の散歩、動くパーティー)

 

2.手の散歩 (家事、料理、編み物、文字書き、指揮者、片づけ)

 

3.口の散歩 (ゆっくりよく噛む、雑談の会、座談会)

 

4.耳目の散歩 (風の音、朗読を聞く、ちいさな旅、スポーツ観戦、余白の美)

 

5.頭の散歩 (朝考、馬上、枕上、厠上)

 

 

「知」を支える頭と体の整え方として、外山さんは以上の「五体の散歩」を推奨していますが、それは以下の言葉にも集約できます。

 

 

Free as mountain air (風のごとく自由)

 

 

人間は、やたらと知識をためこむと身動きが取れなくなります。生活という小さな洞穴の中では、心身ともに不健康になってストレスの塊りのようになります。

 

 

イギリスの諺に次にような言葉があります。

 

 

A rolling stone gathers moss. (転がる石はコケをつけない)

 

 

「たえず住居を変えたり、仕事を変えたりするものはコケをつけない軽石と同じで成功しない」という意味で使われてきました。

 

 

ところが、これがアメリカに渡ると正反対の意味に変わってしまい、「転がる石はコケをつけなくていい」という解釈になってしまった。

 

 

雨の多いイギリスや日本では、もともとコケは好ましいもの、とされてきた。「コケをつけない」というのは貧しさを暗示するものです。

 

 

一方、乾燥しているアメリカでは、湿地でないと育たないコケはむしろ好ましくないものとされ、反対の意味に解釈されています。

 

 

外山さんは、この本の中では、本来の軽石の意味ではなくて、むしろアメリカ的な軽々と「動き回る」方を推奨しています。

 

 

風のように、軽やかに、「五体の散歩」をしましょう、ということです。

 

 

 

こうした心身の健康の秘訣をもって、「知的生活」を生涯、続けていくのが、外山さんの生き方です。最後に、そうした「知的生活習慣」についた書を2冊、紹介しておきます。

 

 

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あなたも、年を取るほどに健康になっていく「五体の散歩」を採り入れ、生涯にわたる「知的生活」を目指してみませんか。

 

 

 

2015年11月1日の「定年前起業」まで、あと102日です。皆さんの温かい励ましや応援をどうかよろしくお願いいたします。