93歳で現役、「知の巨人」と呼ばれる執筆家が「50代から楽しく生きる方法」を書いた本があります。
本日紹介するのは、212万部突破のベストセラー『思考の整理学』(ちくま文庫)の著者で、お茶の水女子大名誉教授、文学博士の外山滋比古さんが書いた、こちらの新刊文庫です。
外山滋比古『知的な老い方』(だいわ文庫)
この本は、「人生100年時代をどう生きるか」をテーマに、93歳でなお現役で執筆活動を続ける著者の外山滋比古さんの、これまでの経験や現在の生活を、具体的に紹介しています。
本書は以下の4部構成から成っています。
1.スタイリッシュ・エイジング-かっこよく年をとる
2.生きがいのつくりかた
3.知的な生活習慣
4.緊張感をもって生きる
本書の冒頭で著者は、昔は短命社会であったから、老年問題に心わずらわすまえに亡くなった、認知症になる年齢まで生きていなかった、と述べています。
そして、高齢化社会といわれるいまの時代、年をとって生きがいをもちながら生きるのにはどうしたらよいのか、いきいきと老いるには、楽しく老いるにはどうしたらよいのか、これはこれまでになかった問題だ、と指摘しています。
著者の外山さんは、あるとき感ずるところがあって、停年まで2年を残して大学を辞め、新しい人生、第二部だってあるはずだ、と考えるようになった、と紹介しています。
本書では、著者なりの「老いの美学」とでも言うべき、カッコイイ老い方を「スタイリッシュ・エイジング」と呼んで、さまざまな提案をしています。
岸元首相の言葉とされる、以下の有名な「老人訓」を、もともと著者は守っていた、と言います。
◆ ころぶな
◆ カゼひくな
◆ 義理を欠け
しかし、それでは何となく消極的、ディフェンシブだということで、ジョンソン大統領夫人の第一秘書だった、リズ・カーペンター女史の「スタイリッシュ・エイジングのための三つの心がまえ」に注目するようになったそうです。
◆ いわく、招待を受けたら断るな
◆ いわく、どんどん人を招いてご馳走せよ
◆ いわく、何が何でも恋をせよ
このカーペンター女史のスローガンは、要するに「ひとりでいるな」ということで、人と会って楽しく食事をし、好きな人を持て、という教えです。
人間は年を取ると、とかく孤独になりがちで、ことに男性にその傾向がつよい、と言います。
この「カーペンター三則」を知って以来、著者は、教師時代に担任をしたクラス会などで、これを和風に解釈して実践し、楽しい老い方を過ごしている、と紹介しています。
本書では続いて、生きがいのつくり方や、知的な生活習慣、そして「緊張感を持って生きる」ことについて、著者の実践する生活習慣が披露され、参考になります。
あなたも本書を読んで、「知的で楽しい老い方」を研究してみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を