書評ブログ

『オーセンティック・リーダーシップ』

リーダーシップ論の変遷も、日本の武道や三道(茶道、華道、書道)などの修業における段階を示した「守破離」非常に似た段階にあるのではないか、と説いている本があります。

 

 

本日紹介知るのは、ハーバード・ビジネススクールの教育理念に基づいて、1922年、同校の機関誌として創刊された世界最古のマネジメント誌である『Harvard Business Review』の日本語版として1976年に創刊された『DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー』特集テーマの中で、特に大きな反響を呼んだ、こちらのEIシリーズ書籍です。

 

ハーバード・ビジネス・レビュー編集部『オーセンティック・リーダーシップ』(ダイヤモンド社)

 

 

この本は、人々の価値観の多様化や社会変革の加速化が著しい「VUCAの時代」と呼ばれる中で、どの業界においても、未来を予測することが非常に困難になってきたことを背景として、多種多様なリーダーシップ論にアクセスしやすい環境だからこそ、最終的にはリーダー自身の根源を大切にしながら「自分らしさ」を追求する「オーセンティック・リーダーシップ」の重要性を明らかにするとともに、その弱点も論じている書です。

 

 

本書は以下の10部構成から成っています。

 

1.「自分らしさ」を貫くリーダーシップ

2.「自分らしさ」を保つ工夫

3.弱さを隠さない上司に怒る素晴らしいこと

4.タフ・エンパシーを実践する

5.新入社員にはまず「自分らしさ」を意識させよ

 

6.「自分らしさ」があふだになる時

7.オーセンティック・リーダーシップの弊害

8.マイノリティの昇進を阻む「リーダーらしさの規範」

9.謝罪では自らの責任を求めること

10.リーダーは感情をあらわにすべきか

 

 

この本の冒頭で著者は、「自分らしさとは、どのようにして手に入れるのか、本書にはその手がかりがたくさん詰まっている。ただし、一つ言えることは、オーセンティック・リーダーシップの習得において、唯一正しい解はないということ。」と述べています。

 

 

本書の前半では、「自分らしさを貫くリーダーシップ」および「自分らしさを保つ工夫」について、解説しています。主なポイントは次の通り。

 

◆ リーダーシップはその人の人生経験に大きく影響される

◆ 肝心なのは、あなたの人生に起こった事実ではなく、「それをあなたがどのように位置づけて語るか」だ

◆ リーダーが伸ばすべき最大の能力はセルフ・アウェアネス(自己認識力)

◆ 外発的動機よりも内発的動機に注目する

 

◆ 一貫性があり、堅実な生活を送る

◆ 自分の奥底にある価値観は何か

◆ 自分らしさを貫くリーダーであることで、何かを犠牲にしたことはあるか

◆ 日々生活を送りながら、人生をコントロールする

 

 

この本の中盤では、「弱さを隠さない上司に怒る素晴らしいこと」「タフ・エンパシーを実践する」「新入社員にはまず自分らしさを意識させよ」および「自分らしさがあふだになる時」について、以下のポイントを説明しています。

 

◆ 赦しの文化が組織の風通しをよくする

◆ タフ・エンパシー(厳しい思いやり)は部下に深い関心を向けているから

◆「ありのままの自分」を認めてもらいたいという欲求

◆ 遊び心をもって新しいライフスタイルを試してみる

 

◆ 自己に忠実に

◆ 自分の気持ちと言動をしっかりと一致させる

◆ 自分の価値観に基づいて選択する

◆ リーダーに対する信頼、従業員エンゲージメントの悪化がオーセンティシティが重視される背景

 

 

本書の後半では、「オーセンティック・リーダーシップの弊害」「マイノリティの昇進を阻むリーダーらしさの規範」「謝罪では自らの責任を求めること」およびリーダーは感情をあらわにすべきか」について考察しています。主なポイントは以下の通りです。

 

◆ 正直さ重視の罠にはまらないように注意

◆ 威厳・コミュニケーション能力・外見の三要素=エグゼクティブ・プレゼンス

◆ 謝罪に必要な5つの要素:①明確な謝罪の言葉、②修復・回復の申し出、③説明、④責任を取る、⑤決意表明

◆ オーセンティシティ2つの意味:①自然な自分の感情の発露、②同じ感情をしっかりと一貫して本音で表明

 

◆ リーダーには共感力が求められる

◆ ジェンダーや人種で感情表現の影響は違ってくる

◆ 仕事に情熱を注ぐことには危険も伴う

◆ 企業として、感情表現をどこまで許容すべきか

 

 

あなたも本書を読んで、カリスマを真似るのではなく、自分なりの価値観をもとに、倫理観、誠実さをもって一歩踏み出す「オーセンティック・リーダーシップ」を学び、実践してみませんか。

 

 

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では、今日もハッピーな1日を!【2800日目】