「『会社のプロ』から『仕事のプロ』へと意識をチェンジする。」「私は『仕事のプロ』という働き方が、これからの時代にマッチした働き方の大きな流れだと考えています。」と提唱している本があります。
本日紹介するのは、1969年生まれ、明治学院大学卒で、ミスミ(現ミスミグループ本社)に入社後、新規事業の開発に従事し、その後、ミスミの創業オーナー田口弘氏とともに新規事業の専門会社・エムアウトを設立して、複数の事業立ち上げや売却を経験、現在は独立して守屋実事務所を設立、新規事業創出の専門家として活動し、ラクスル、ケアプロの立ち上げにも参画した守屋実さんが書いた、こちらの書籍です。
守屋実『新しい一歩を踏み出そう! 会社のプロではなく、仕事のプロになれ!』(ダイヤモンド社)
この本は、人生100年時代に求められる新しい働き方として、「仕事のプロ」を目指して、新しい第一歩を踏み出すための方法を、著者の体験をベースに説明している書です。
本書は以下の6部構成から成っています。
1.はじめに 会社のプロから、仕事のプロへ
2.「好き」をやってみよう!
3.仕事のプロになろう!
4.私はこうして「仕事のプロ」になった
5.仕事は人間関係が10割
6.おわりに 「好き」を見つけ、それを「仕事のプロ」にまで高められた人は最適
この本の冒頭で著者は、以下のような世の中の流れからすると、「これまでは会社のプロ、これからは仕事のプロ」だ、と述べています。
◆ 商品・サービスが速いスピードで流れる今、会社の平均寿命は23.5年と短くなっている
◆ 人間の平均寿命は伸び続けていて、人生100年時代になると「定年後は40年」もある
そして、まず第一歩を踏み出すのに著者が勧めているのは、「面白そう」「好きかも」と頭の中をよぎったら「それ」を見逃さず、「まずやってみる」ことです。
そして「好き」に出会うきっかけはどこにあるかわからない、と言います。縁を大事にし、恩を忘れないと、運がついてくるのです。
著者の守屋さんが「新規事業」に出会うキッカケも、ミスミに入社するキッカケも「縁」や人のつながりです。「ビジネスプランコンテスト」を受託した先輩への恩返しで、コンテストに応募して優勝したことが、人生を決定づけるほどの出会いになったそうです。
このあとも著者の体験による「好き」をもとにした新規事業の立ち上げについて記されていますが、その考え方や行動には、以下のようなポイントがあります。
◆ 自らの意志を持ち、考え、行動する筋力
◆ 自分のなんとなくの感じを信じ、気持ちに従って動いてみて、動いた結果と向き合って、そのあとどうするかを決める
◆ 会社を続けながら、好きなことを探す
◆ 人は、考えたようにはならない、動いたとおりになる
◆ とにかくまず、一歩を踏み出してみる、踏み出したら、歩みを緩めずに、歩み続ける
◆「仕事のプロ」は仕事の成果に直結する情報を受発信する
◆「仕事のプロ」は量稽古して勘所を掴む
◆ 自ら考え、動き、成果を出す
◆ 勝ち筋を見極める
◆ 失敗から学び、得た学びで、また前進する
◆ 解像度が低いと、せっかくの出会いに気づかない
◆ 失敗や挫折も、すべてが糧になる
◆「仕事のプロ」は、自分のできることに最大限集中する
この本は、新規事業創出のプロとなった著者の体験があますところなく披露されており、「会社のプロ」から「仕事のプロ」へ転換する重要性が実感として伝わってきます。
人生100年時代、これからの「働き方」のヒントがいっぱい詰まった素晴らしい本で、ぜひ一読をお薦めします。
また併せて、拙著『定年後不安 人生100年時代の生き方』(角川新書)を読んでいただければ、会社に依存しない「生涯現役」の働き方について、理解が深まります。ぜひ、ご参照ください。
あなたも本書を読んで、「仕事のプロ」へ転換するための一歩を、まず踏み出してみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!