書評ブログ

『ALLIANCE 人と企業が信頼で結ばれる新しい雇用』

「終身雇用の時代にも戻れず、現状維持もできないならば、今こそ雇用主と社員の関係を見直す時ではないだろうか。」と提唱している本があります。

 

 

本日紹介するのは、リンクトインの創業者で現在は会長リード・ホフマンさんが書いた、こちらの書籍です。

 

 

リード・ホフマン『ALLIANCE 人と企業が信頼で結ばれる新しい雇用』(ダイヤモンド社)

 

 

この本は、ネットワーク時代の新しい企業(雇用主)と個人(社員)の関係を提示している書です。

 

 

伝統的な終身雇用ではなく、新しいタイプの信頼関係として、雇用を「取引」でなく「関係」として捉える考え方を、著者は提言しています。

 

 

 

本書は以下の8部構成から成っています。

 

 

1.ネットワーク時代の新しい雇用-職場に信頼と忠誠を取り戻す「アライアンス」とは

 

2.コミットメント期間を設定しよう-アライアンスは仕事の内容と期間を定める

 

3.コミットメント期間で大切なもの-社員と会社の目標および価値観をそろえる

 

4.変革型コミットメント期間を導入する-うまく活用する四つのステップ

 

 

5.社員にネットワーク情報収集力を求める-社員を通して世界を自社内に取り込む

 

6.ネットワーク情報収集力を育てるには-社員の人脈を伸ばすコツと戦術

 

7.会社は「卒業生」ネットワークをつくろう-生涯続く個人と会社のアライアンス関係

 

8.「卒業生」ネットワークを活かすには-効果的に導入するためのコツとテクニック

 

 

 

この本の冒頭で著者は、雇用を「アライアンス」だと考えてみよう、と提言しています。自立したプレーヤー同士が互いにメリットを得ようと、期間を明確に定めて結ぶ提携関係です。

 

 

アライアンスの関係は、雇用主と社員が「どのような価値を相手にもたらすか」に基づいてつくられます。

 

 

この本は、「雇用主-社員」関係の理想像を読者に伝えるために書かれています。この「アライアンス」というコンセプトは、シリコンバレーで実践されていますが、一般的な考え方からは逸脱している、と著者は言います。

 

 

 

そのため本書では、巻末に「アライアンスの合意書」の詳細な見本も用意して、実用的なアドバイスを紹介しながら、以下のような課題に取り組んでいます。

 

 

◆ 終身雇用を保証できないとしたら、社員から信頼と忠誠を得るにはどうすればいいのか?

 

◆ タイプや職位が異なる社員に対し、それぞれどのようなアライアンスを結べばいいのか?

 

◆ 最終目標も価値観も会社とは違うであろう起業家タイプの社員と、どのようにして関係を築くのか?

 

◆ 職場における社員のネットワークづくりと個人ブランド構築は、どのようなものなら認めるべきか?

 

◆ 限られた時間と経営資源を使って効果的に「卒業生」ネットワークを運営する方法は?

 

 

 

著者によれば、アライアンスは、社員の適応力と熟練度を増すことで彼らの価値を高め、マネジャーには、直属の部下をより上手に使いこなすための道標とツールを与え、会社には、起業家タイプの社員を効果的に活用し、会社にいようと思い続けてもらう方法を示してくれる、ということです。

 

 

 

また、コミットメント期間における、会社と社員の価値観と将来の展望の整合性を取ることの大切さと難しさが説明されています。

 

 

この本では、次の3つのステップで整合性を構築していくと述べられています。

 

 

1.会社の核となるミッションと価値観を打ち立て、それを広める

 

2.社員の大切にしている価値観とありたい姿を知る

 

3.社員、上司、会社間の整合性を目指し協力する

 

 

 

この本の巻末には、付録として「アライアンスの合意書」の見本と、「尊敬する人のリスト」の実例が掲載されていて、参考になります。

 

 

あなたも本書を読んで、新しい会社と社員の関係となる「アライアンス」について考えてみませんか。

 

 

 

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では、今日もハッピーな1日を

 

 

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