「80歳からの人生は、70代とはまるで違ってきます。」「生老病死の大きな壁が、怒涛のように押し寄せてくるのです。」と述べている本があります。
本日紹介するのは、1960年大阪府生まれ、東京大学医学部卒、東京大学医学部付属病院精神神経科助手、米国カール・メニンガー精神医学学校国際フェローを経て、現在は精神科医、和田秀樹こころと体のクリニック院長の和田秀樹さんが書いた、こちらの書籍です。
和田秀樹『80歳の壁』(幻冬舎新書)
この本は、「老いを受け入れ、できることを大事にする」という考え方を伝え、それが「幸せな晩年」と「不満足な晩年」の境目になることを説明している書です。
本書は以下の6部構成から成っています。
1.80歳の壁を越えていく
2.医者・薬・病院の壁を超えていく
3.廊下の壁を超えていく
4.ボケ・認知症の壁を超えていく
5.高い壁を低くするヒント 50音カルタ
6.人生100年の壁も超えていく
この本の冒頭で著者は、「80歳を超えた人は高齢者ではなく『幸齢者』と呼びたい」と述べています。これなら敬意も表せるし、温かみもあり、年を取ることへの希望も感じられる、ということです。
本書の前半では、「医者・薬・病院の壁を超えていく」について、以下のポイントを解説しています。
◆ 幸齢者になったら健康診断はしなくていい
◆ 医師には「健康」という視点がない、頼ることなかれ
◆ 医療の自己決定、それが自分がどう生きるかの選択
◆ 大病院の専門医より地域の町医者が幸齢者向き
◆ 臓器別診療の弊害、幸齢者はトータルで健康を考えよ
◆ 長生きの薬はない、薬は必要最小限に
◆ 明日死んでも後悔しない生き方を
◆ 幸齢者は、がんを切る手術は必要なく、何もせず放っておけばいい
この本の中盤では、「廊下の壁を超えていく」および「ボケ・認知症の壁を超えていく」について、著者の見解を説明しています。主なポイントは次の通り。
◆ 85歳を過ぎた人の遺体を解剖すると全員にガン、アルツハイマー、動脈硬化がある
◆ 薬・食事・興味あることへの我慢をやめる、体の声を素直に聞くのが一番の健康法
◆ 肉をしっかり食べる人は男性ホルモンの材料になるコレステロールを摂るから元気
◆ 年を取ると感動が薄れるのは経験知が上がったから
◆ 昔との引き算で考えない、差を考えると不幸になる
◆ 認知症には、①もの忘れ、②失見当識、③知能低下という段階がある
◆ 認知症は老化現象、日本には600万人いる
◆ 認知症は「総合的な判断ができないので詐欺にあいやすい
◆ 認知症の進行を遅らせるには、体と頭をどんどん動かすこと
◆ 認知症になっても、生きる力、生き抜く知恵は残っている
本書の後半では、「高い壁を低くするヒント 50音カルタ」および「人生100年の壁も超えていく」について、説明しています。主なポイントは以下の通りです。
◆ 1日30分歩くのが理想的
◆ 血圧、血糖値は下げなくていい
◆ 好きなことをする、嫌なことはしない
◆ 脳トレよりも楽しいことが脳にはいい
◆ 病院は「かかりつけ医」を決めておく
◆ 学びをやめたら年老いる
◆ もっと光を、脳は光でご機嫌になる
◆「リラックスの呼吸」で老い退治
◆ 幸齢者は、もっと怒っていい
◆ 年を取れば取るほど、個人差が大きくなる
◆ 現状を受け入れながら、方策を立てていく
◆ 究極的な幸せは、楽しむ能力
あなたも本書を読んで、「80歳の壁」を超えて、幸せな20年を過ごしてみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!【2725日目】