「70代からの元気の素は意外なところにあります。」と述べている本があります。
本日紹介するのは、1960年大阪府生まれ、東京大学医学部卒、東京大学医学部付属病院精神神経科助手、米国カール・メニンガー精神医学学校国際フェローを経て、現在は精神科医、国際医療福祉大学大学院教授、川崎幸病院精神科顧問、和田秀樹こころと体のクリニック院長で、30年以上にわたり、高齢者医療の現場に携わっている和田秀樹さんが書いた、こちらの書籍です。
和田秀樹『70代からの元気力』（知的生きかた文庫）
この本は、著者の和田秀樹さんが、患者さんや自分自身が老化しないために、どうすればいいかについて、日々、真剣に向き合ってきた医療活動の結晶だと自負している書です。
本書は以下の６部構成から成っています。
１．70代を楽しく生きれば、80代はもっと楽しくなる
２．65歳を過ぎたら、絶対に「知っておきたいこと」
３．「元気ある70代」は「元気ある食事」から作られる
４．70代から「脳の老化を防ぐ＋遅らせる」食生活
５．80代が楽しみになる！ 70代からの「新しい習慣」
６．人生は、70代からが「本当に面白くなる」
７．70代から始めよう 和田式「心と体」健康のコツ
この本の冒頭で著者は、70代からの「幸せの秘訣」は「幸福物質のセロトニンを増やす」ことだと述べて、「肉と光を意識する」ことが「若さの秘訣」だと提唱しています。
つまり、人間は本来、肉食動物だったなごりとして、肉を食べ、光を浴びると元気になるようにプログラムされているのです。これがこの本の結論です。
本書の前半では、「70代を楽しく生きれば、80代はもっと楽しくなる」および「65歳を過ぎたら、絶対に知っておきたいこと」について、以下のポイントを説明しています。
◆ セロトニンは多幸感を作り出し、男性ホルモンとともに増やすことで老化予防ができる
◆ 日本人の「心理年齢」は20歳以上も若返っている
◆「70歳になる」とは「自由になる」ということ
◆ 外に出て街を歩くだけでも必ず若返る
この本の中盤では、「元気ある70代は元気ある食事から作られる」および「70代から脳の老化を防ぐ＋遅らせる食生活」について考察しています。主なポイントは次の通りです。
◆ 百寿者の研究でわかった「長生きする人は肉を食べてきた」
◆「健康数値が高い人」のほうが長生きする
◆ 男性ホルモンが減ると「意欲」や「バイタリティ」が衰えてくる
◆「血圧を下げる」より、肉を食べて「血管を強く太くする」
◆ 脳細胞は「若さ＝肉」を求めている
◆ セロトニンの材料は肉を食べると得られるトリプトファンという必須アミノ酸
◆ 会社員の外食は、実は「食のバランス」がいい
◆「70代の心」を高揚させる食事は、焼き肉やトンカツなどの肉料理
◆ 日本人が長寿になったのは、食の欧米化で肉を食べるようになったから
◆ 長寿の法則は「偏らない、何でも食べる多様な食生活」
◆ 特定の食品を偏って食べる「フードファディズム」に注意
◆ コンビニ弁当やラーメンも多様性の一環として食べる方がいい
◆ 焼き鳥、カツ丼、もつ煮込みなど日本が誇る「肉食文化」
本書の後半では、「80代が楽しみになる！ 70代からの新しい習慣」「人生は、70代からが本当に面白くなる」および「70代から始めよう 和田式心と体健康のコツ」について解説しています。主なポイントは以下の通り。
◆「高齢うつ予備軍」から脱するには、前頭葉の老化を防ぐこと
◆ 脳や感情が老化するのを防ぐには、「食べることを楽しむ」こと
◆「食べる物」「食べる店」「食べる相手」に変化をつける
◆ 変化のない生活は、「70代の心」の天敵
◆「孤独のグルメ」は、70代の体にも心にもいい
◆ 前頭葉を刺激する「地元ランチ」「一人で外食する醍醐味」
◆ 大好物を食べる「幸福感」を習慣にする
◆ 65歳からの「見た目格差」は「タンパク質の差」
◆ 肉食男子・肉食女子になる
◆「心の休養法」のコツは、「太陽の光を浴びる」
◆「冬季うつ」は日照時間が原因で、「気のせい」ではない
◆ 70代はメラトニンという睡眠ホルモンも減るので、光を浴びる生活が重要に
◆「70代からのゴルフ」という健康法
◆ 釣りや「ホースセラピー」は太陽の光をたっぷり浴びる
◆ ペットや植物を育てるのは「思い通りにいかない」からいい
◆ 歳のことを「考えない」「口にしない」のも「心の健康法」
◆ 人生100年時代、60代は「夢見る若造」
◆ 好きなことを仕事にしているので、「70代からの夢」も描ける
◆ 70代は「心の健康管理」が大切
◆ 意識して「肉食動物」の暮らし（肉を食べ、1日1万歩は歩く）
◆ 脳の老化は「意欲の低下」から始まる
◆ 幸せな70代は「早起き」から始まる
◆ 定年後も、現役時代と同様に「早起き」する
◆ 規則正しく朝早起きすることで体内リズムを健康な状態に保てる
この本で提唱している著者の和田秀樹さんの「仕事に取り組む姿勢＝好きなことを仕事にし70代を夢見る」は、新刊拙著『定年ひとり起業マネー編』（自由国民社）および前著『定年ひとり起業』（自由国民社）で私が提唱しているトリプルキャリアによる生涯現役・生涯貢献の働き方・ライフスタイルに共通する点が多く、心から共感します。
あなたもこの本を読んで、「元気ある70代」は、肉を食べて太陽の光を浴びる規則正しい早起きのリズムから生まれることを理解し、毎日実践してみませんか。
2022年8月13日に、YouTubeチャンネル『大杉潤のyoutubeビジネススクール』【第250回】70代からの元気力にて紹介しています。
ビジネス書の紹介・活用法を配信しているYouTubeチャンネル『大杉潤のyoutubeビジネススクール』の「紹介動画」はこちらです。ぜひ、チャンネル登録をしてみてください。
では、今日もハッピーな１日を！【2841日目】
