書評ブログ

『70歳・80歳でも明るく過ごせる老後資金づくり』

「老後生活に重要なものは、何でしょうか。ほとんどの人が、『健康とお金』と答えるのではないでしょうか?」と問いかけている本があります。

 

本日紹介するのは、岐阜県出身、名古屋工業大学工学部卒業、メーカー勤務の後、2002年多摩プランニングオフィスを設立、ファオナンシャルプランナーと行政書士の事務所として、「老後資金づくりや相続」を中心に、50代以上の方の「お金まわり」(金融資産運用、不動産、保険、年金、税金など)や法律が関連することの悩みや心配について「顧客本位」と「全体最適」の視点から支援しているファイナンシャルプランナー(CFP)、1級FP技能士、行政書士、宅地建物取引士、証券アナリスト、上級相続アドバイザー、高齢者住まいアドバイザー半田典久さんが書いた、こちらの書籍です。

 

半田典久『70歳・80歳でも明るく過ごせる老後資金づくり』(セルバ出版)

 

この本は、50歳以上の方で、これから着実な「老後資金づくり」を考えている方を対象に、よくある「教科書的な話や知識の話」ではなく、実生活と関係づけながら、現実の資産運用、投資信託の商品で失敗しないために、抽象的な話ではなく、具体策を掘り下げている書です。

 

 

本書は以下の6部構成から成っています。

 

1.今なぜ資産の運用なのか?

2.老妓資金づくりで考えること

3.老後資金の望ましい姿とは

4.確率の高い運用方法(なぜ投資信託なのか)

5.投資信託パーフェクト運用法

6.いいアドバイザーと市場マインドを持つ

 

 

この本の冒頭で著者は、「インフレに勝つには、やはり、株式の成長を生かすことが重要です。予見性と確実性が高い運用をして、老後資金を増やし、節約ばかり、楽しくない、出かけない、不健康で貧乏な老後ではなく、楽しく、充実した、健康的で余裕のある老後に向かって、今こそ老後資金の準備を始めませんか!」と述べています。

 

 

本書の前半では、「今なぜ資産の運用なのか?」について、以下のポイントを説明しています。

 

◆ 生存者の割合でみ見ると、90歳で約半数

◆ 老後資金が不安で資産運用を考える人が多い

◆ 就業者の割合は、60代後半で半分、70代前半で3分の1、70代後半で1割

◆ 介護が必要となる年齢は、80歳以降で急増

 

◆ 60歳から介護問題が出てくる80~85歳まで20年以上の資産運用でかなり増える

◆ インフレ社会の到来に備え、資産運用はリスク分散になる

◆ 若い世代は積立投資に積極的

◆ お金を使って、自己実現する

 

 

この本の中盤では、老妓資金づくりで考えること」「老後資金の望ましい姿とは」および確率の高い運用方法(なぜ投資信託なのか)」について考察しています。主なポイントは次の通り。

 

◆ 銀行や証券会社は「運用のプロ」ではなく「販売のプロ」

◆ 販売後の「自己責任」と「放置」

◆ 予測できないもの、価値の裏付けのないものに投資しない

◆ 自宅にもリスクがある

◆ リスクがあるものにチャンスがある、リスクは取るべきもの

 

◆ 国の政策は、①NISAの抜本的拡充、②金融教育の普及、③顧客本位の業務運営

◆ 個人は、流動性・換金性が一番大切で、投資信託は有利

◆ ネット証券で利便性と情報力をつける

◆ 運用スタイルは、大きな市場、客観的な情報提供、管理しやすいものがいい

◆ お金の集約化で相続人を助ける

 

◆ 老後資金づくりに向く投資法は、株式・債券市場

◆ 保険商品、不動産投資、個別株式投資はすすめられない

◆ 投資信託は老後資金作り向き

◆ 投資信託のデメリットは「選ぶのが難しいこと」くらい

 

 

本書の後半では、投資信託パーフェクト運用法」およびいいアドバイザーと市場マインドを持つ」について解説しています。主なポイントは以下の通りです。

 

◆ おすすめ商品、退職金専用の定期預金や投資信託を買わない

◆ ターゲットイヤーファンド、テーマ型投資信託、仕組債、毎月分配型投資信託、ファンドラップは買わない 

◆ 資産分散は、投資信託を組み合わせる

◆ 資料を見て、投資信託を選ぶ

 

◆ 老後資金アドバイザーは自分から探しに行くこと

◆ 市場を俯瞰して相場格言も参考にする

◆ 行動経済学を理解する

◆ 老後資金づくりに投資信託を活用するメリットが多い

 

 

この本の締めくくりとして著者は、「私もずっとお金の相談を受け、自分でいろいろ考えて行く中で、やはり、『お金を増やす』という目的のためには、メリットとデメリット、保険、不動産、税金、相続など、どこをどう考えても、『投資信託しかない』ちう、結論に達した」と述べています。

 

 

この本の資産運用コンセプトは、拙著『定年ひとり起業マネー編』(自由国民社)にて私が推奨する60歳からの長期・分散・積立により外貨建てインデックス投資信託を買っていく投資法と共通する部分が多く。共感しました。

 

 

あなたも本書を読んで、着実な老後資金づくりとして、投資信託の活用を考えてみませんか。

 

 

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では、今日もハッピーな1日を!【3009日目】