書評ブログ

『50歳からの定年予備校』で人生設計を学ぶ

人生100年時代の到来に備えた「定年予備校」と題する書があります。本日紹介するのは、日本経済新聞社出身でフリーの人気講師として独立して活躍してきた田中真澄さんのこちらの書です。

 

 

田中真澄『50歳からの定年予備校』(講談社ブラスα新書)

 

 

この本は、2003年7月の刊行で10年以上前に書かれた本ですが、すでに人生100年時代を展望し、定年後の人生設計をいかに組み立てるかを論じています。

 

 

その骨子は今も色褪せることなく、むしろ著者の田中さんが予測した通りの方向に世の中が動いています。

 

 

本書は以下の10部構成から成っています。

 

 

1.人生100年時代の到来に備えて

 

2.人生の成功の概念が変わった

 

3.人生の勝負は人生戦略にあり

 

4.良好な人間関係を確立するための方法

 

5.明朗性を身につけるための行動と考え方

 

 

6.積極的で前向きな「心」の開発を

 

7.「時間」をどう使うかで人生の勝負は決まる

 

8.「言葉」の活用法を学び、日常生活で活かす

 

9.自分の潜在能力を信じて生きる

 

10.定年を迎える人々に贈る

 

 

この本は、企業研修で用いられていた通信教育講座の教科書になっていたものを、多くの要望を受けて一般に読める形に加筆修正した書です。

 

 

もともとたいへんな人気講座で、高齢者の就業能力の開発が可能なこと、年齢に関係なく人間の能力は教育・訓練によって伸びるため、「生涯現役」で生きる人生設計を本書では提唱しています。

 

 

とくにアメリカでは、老後をどう生きるか、というジェロントロジー(老年学、加齢学)の研究が盛んで、「高齢者は英知を備えた貴重な社会的資源とみなし、高齢者も社会的な貢献をしながら生きがいのある人生を送るべきであり、そういう生き方こそが高齢者の成功(=サクセスフル・エイジング)である」と提唱されています。

 

 

その代表的な研究成果が、「マッカーサー加齢研究」で、ジョン・W・ローウェ外『年齢の嘘』(日経BP社)という本になっています。

 

 

 

 

このアメリカの研究報告は画期的で、老化に関する以下の6つの通念が嘘であるとして喝破されました。

 

 

1.高齢者は病気がちだ

 

2.新しい技術は若くなければマスターできない

 

3.いまさら始めても遅すぎる

 

4.両親は選べないからあきらめるしかない(遺伝子の影響力)

 

5.明かりはつくが電圧は低い、性的関心は衰える一方だ

 

6.高齢者は社会のお荷物だ

 

 

同研究をまとめた上記の書では、「成功するとは、強く望み、計画し、努力することである。この三要素は、加齢に決定的な役割を果たす。(中略) 加齢成功の軌道に乗れるかどうかは遺伝子よりも、各自の選択や行動に左右される」と述べています。

 

 

サクセスフル・エイジングを達成するための「三要素」として、以下の3つが掲げられています。

 

 

1.健康を維持する

 

2.心身の機能を高く保つ

 

3.社会とかかわる

 

 

ここから著者の田中さんは、「生涯現役」という生き方を自ら選択し、中高年サラリーマンにも提唱されています。私自身も強く共感するところです。私が提案する「定年前起業」もまさに同じコンセプトなのです。

 

 

本書では、こうした問題意識の下で、「後半勝負の人生設計」に向けて、さまざまな心構えや行動についての提案が示されています。

 

 

田中真澄さんは著者も多いのですが、熱血の講演ぶりも人気で、全国を回って講演をする「人気講師」でもあります。本書は、そうした講演で語られるテーマを整理した「教科書」と言える書で、理解しやすい名著でしょう。

 

 

あなたも本書を読んで、50歳から「定年後の人生設計」を真剣に考え直してみませんか。

 

 

 

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では、今日もハッピーな1日を

 

 

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