「私たちの人生に、引退のふた文字はありません。」「50代になった “バブル組”(その前後の世代も)に共通するのは、これからも働き続けないといけないという現実です。」と述べている本があります。
本日紹介するのは、1968年愛媛県生まれ、立教大学野球部4年時に、23年ぶりのリーグ優勝を経験、卒業後にぴあに入社し、KADOKAWAなどで編集者として活躍したのち独立し、現在は作家として野球に関する著書を多く世に出している元永知宏さんが書いた、こちらの書籍です。
元永知宏『まだまだ仕事を引退できない人のための50代からのキャリア戦略 “バブル入社組”のリアルな声から導き出した3つの答え』(翔泳社)
この本は、まだ時間が残されていて、新しくスタートを切る権利を持っている私たちに残された未来について、生き残るためのキャリア戦略について、一緒に考えるために記された書です。
本書は以下の5部構成から成っています。
1.10社以上から内定通知! バブル時代の就職活動
2.バブルの悲劇はなぜ起こったのか? ~50代会社員の今~
3.50代会社員、転職の「リアル」
4.会社員の生き方を変えた5つの決断
5.バブル組、就活の決算と新しい働き方 ~時代が変わっても生き残る方法~
この本の冒頭で著者は、「還暦がそこに見える年齢になって、私たちは自らの生き残り戦略を立てることを求められているのです。」「今しなければいけないのは、『これからも働き続ける』と覚悟を決めること。」と述べています。
本書の前半では、「10社以上から内定通知! バブル時代の就職活動」ついて、以下のポイントを説明しています。
◆ バブル採用は質より数、実力以上の企業には入れた
◆ 人気の会社に入ることがいいこと
◆ 営業力と体力のある体育会系学生が人気
◆ バブル崩壊後、信用の過剰生産による30年間にわたる後遺症
この本の中盤では、「バブルの悲劇はなぜ起こったのか? ~50代会社員の今~」および「50代会社員、転職のリアル」について解説しています。主なポイントは次の通りです。
◆ 社会人としての基礎がないまま中堅社員に
◆ 40代でリーマンショックの影響、働き盛りにコストカット
◆「減点法式」の成果主義で疲弊した現場管理職
◆ 定年以降は70%に下げられた年収で生活設計
◆ 50代へのニーズと自分の価値との乖離に気づいていない
◆「会社のブランド力=自分の実力」という勘違い
◆ 転職では「教えて」という勇気を持つ
◆ 50過ぎの転職で成功するのは5人に1人、枠外しができるかどうか
本書の後半では、「会社員の生き方を変えた5つの決断」および「バブル組、就活の決算と新しい働き方 ~時代が変わっても生き残る方法~」について考察しています。主なポイントは以下の通り。
◆ 士業の利点は年収による働き方が選べること
◆「会社の看板がなくてもやっていけるか」と問う
◆ つねに自分のバリューを測っておく時代
◆ 所属していた企業名・仕事は大切な財産になる
◆ 学び直すことに遅すぎることはない
◆ あなたが持つ知識、経験、技術を欲しがる会社はきっとある
◆「やりたいか・やりたくないか」で考える
◆ 会社に奪われた「野生の力」を取り戻せ!
本書で提唱している「50代からのキャリア戦略」は、拙著『定年ひとり起業』シリーズ3部作(自由国民社)で提唱した生涯現役の働き方や『50代お金の不安がなくなる副業術』(エムディエヌコーポレーション)で提案した「戦略的副業」と共通のコンセプトであり、強く共感しました。
この本の締めくくりとして著者は、「人生の先行きは不透明で、何も見えずに困っている(もがいている)50代が多いことに気がつきました。」と述べています。
あなたも本書を読んで、50代からのキャリア戦略を学び、実践してみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!【3316日目】