「就職したくない、人が怖い、自分に嘘をつきたくない」──そんな “逃げ” から始まった道を、25年にわたりフリーランスとして生き抜いてきた人生のリアルが詰まった本があります。
本日紹介するのは、1975年生まれ。2000年に自伝的エッセイ『生き地獄天国』でデビューし、プレカリアート問題や社会的弱者の視点から多数の著作を発表。
『右翼と左翼はどうちがう?』『14歳からの戦争のリアル』など社会テーマの発信を続け、作家・活動家として独自の立ち位置を築いてきた雨宮処凛(あまみや・かりん)さんが書いた、こちらの書籍です。
雨宮処凛『25年、フリーランスで食べてます:隙間産業で生きていく』(河出新書)
この本は、コネなし、学歴なし、資格なし──そんな“ゼロからのフリーランス”がどうやって道を切り開き、25年間生き延びてきたのかを赤裸々に語る「サバイバル仕事術」です。
本書は以下の4部構成から成っています。
1.フリーランスのノウハウ、すべて晒します
2.フリーランスとして生きてる人たち
3.フリーランス、自衛の方法
4.コネもツテも無しで、フリーの文筆業になるまで
本書の前半では、25年間フリーランスとして実践してきた具体的なノウハウが、驚くほど率直に語られます。とくに心に残るポイントは以下です。
◆ 浮き沈みは必ずある、だから “犯人探し” をしない
◆ 「いい時」こそ危険──油断はフリーの最大リスク
◆ 25年間締め切り破りゼロという“信頼の積み重ね”
◆ 誰も追っていないものを追い “独占市場”をつくる
◆ いつ辞めてもいい体制が “自由” を生み出す
この本の中盤では、さまざまな分野で生きるフリーランスたちの声が紹介され、仕事のつくり方・価値の生み出し方がより立体的に語られます。印象的なポイントは次の通りです。
◆ 成功の源泉は“こだわりすぎない”という柔軟性
◆ 「元当事者」だからできる仕事がある
◆ 海外ワーホリで月100万円──自由な働き方は選べる
◆ 過疎地・競争の少ない領域こそ“チャンスの宝庫”
◆ 人の善意で回る経済圏は、フリーランスの新しい形
本書の後半では、フリーランスが避けて通れない “トラブル対処” や、著者自身が文筆業になるまでの過程が語られ、読者に強い勇気を与える内容になっています。主なポイントは以下の通りです。
◆ フリー最大のリスク“報酬未払い”の構造と対処
◆ 労働基準法に守られないからこそ、自衛が必要
◆ ハッタリもスキル──フリーランスに不可欠な武器
◆ 数百円でもいい、“好きなことで稼ぐ”経験が未来を開く
◆ 競争の激しい分野には行かない、戦う場所を選ぶ
会社に属することが “安定” ではなくなり、働き方の選択肢が増えた時代。本書は、フリーランスという働き方を「無謀な挑戦」ではなく「自分の強みを生かすための選択肢」として捉え直すための、力強い指南書です。
“自由とは何か” “働くとは何か” を深く問いかけ、行動する勇気をくれる一冊として強くお薦めします。
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では、今日もハッピーな1日を!【3926日目】








